暮れも押し迫り、今日が仕事納めであろう人で賑わう梅田界隈。
新梅田食道街、どの店も一杯で入れない。
ようやっと入れた、安さだけが売りの立ち呑み。
カウンターの下にかばんを掛けるフックがあるのだが、そこすらも満杯。
どうしようかな、と思っていたら、隣の小さな先輩が自分のかばんを無言でおろしてくれた。そして自分の足元へ。
恐縮して礼を言いながら、掛けさせてもらう。
その後、無言で小一時間。
ぬる燗派だが、あまり野暮は言わず、火傷しそうな熱燗をお代わりしつつ。
隣の先輩に話しかけても良かったのですが、結局距離感がわからず。
そして、こちらの方が早めに退散。
かばんを持ち、手袋をし、別れ際に「お先です」と一言。
先輩もにっこりと会釈を返してくれる。
酒場(ジャパニーズパブ)はこういうものなのでしょう。
酔うのだけが目的じゃないし。
人生を豊かにするコミュニケーションが一番の値打ちかな。
たかが酒場、されど酒場。