映画レビュー:「あったまら銭湯」


この作品は一般映画館での公開はされていません。

淡路島の岩屋にある、扇湯という銭湯が舞台です。

私が良く参加する「関西てくてく銭湯」の銭湯ツアーに組み込まれています。
このツアーでなくとも、神戸からフェリーで気軽に行ける立地なので、是非訪れて下さい。

で、今回この映画を上映した場所がこれまた大阪の銭湯です。

阪急淡路駅スグの「昭和湯」。昭和湯さんはいろいろと仕掛けていく前向きな銭湯です。

昭和湯
当日の昭和湯(定休日でした)

定休日の銭湯の浴室にスクリーンを無理やり張っての上映です。

あったまら銭湯
こんな感じ。マイクを持っているのが、関西銭湯界のドン松本康史氏。右端が監督の大継康高氏。
しかも、少なめにお湯があって、足湯をしながら映画鑑賞ができるのです。
喜んで、アワジビールを呑みながら観ていたら凄く悪酔いして気分が悪くなってきました。
足湯をしながらの飲酒は危険です。
腰湯はなんともなかったのになあ。

あったまら銭湯
オフィシャルサイトより加工転載
映画は中編と言って良い長さ。

主演は淡路島出身の笹野高史とその息子ささの堅太。
あとは、笹野高史の呼びかけによって集まった人も多いようです。

上映前の監督挨拶で仰っていました。
最初は事務所に断られたのに、しばらくすると笹野高史から連絡があり、淡路島の若いのが頑張っているのならば応援する。ノーギャラでOK!って。
男前ですねー。めっちゃ忙しいだろうに。


何故か、神戸出身のガガガSPのメンバーも多く出ております。ていうか、音楽担当です。

あと、最初にちょっと出てくるのが、これも淡路島出身の松竹芸人かみじょうたけし。

松原智恵子がマドンナ役。

春田純一は良い芝居をしますね。戦隊モノのブラック役が記憶に残っているけど、リアルなおっさん役で。

冒頭はガガガSPとささの堅太のお芝居が続き、これはちょっときついかなと思ったりもしましたが。
いや、やっぱり当代の名優笹野高史が出てきた途端、画面がしまるというか濃密になるのはさすがです。

なんか、つかみどころのない、ふんわりとしたストーリー展開ですが、良い感じです。
淡路島愛を描きたかったのでしょうが、なんか偉い小島の雰囲気です。
実際の淡路島はもっと雄大な感じなんですけどね。一言では言えない感じ。

少年期の恋人を思い続けるわらび餅屋の親父。

うん、なんかイタリア映画のようです。

実際にこの映画の淡路島はイタリアの小島のように描かれている。

そして、銭湯。

是非行ってください。

ここには詳しく書けませんが、淡路島の扇湯は客の激減と設備の老朽化で廃業の危機なのです。
件の松本氏が私財と時間を投げ打ってそれを食い止めようとしています。
お客は基本、地元の漁師。小さな風呂ですが、一度行く価値はありますから。

こちらのサイト 関西てくてく銭湯 関西の激渋銭湯 で詳しく紹介されています。

★★★★☆

1 thoughts on “映画レビュー:「あったまら銭湯」

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