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読書レビュー:伊藤Pのモヤモヤ仕事術 (集英社新書)


ボクはあまりテレビを観ません。

多分、高校生を卒業したあたりからちゃんと観ていないと思います。

特にドラマ、連続しているのはほぼ分かりません。

もちろん、ヒット作はパロディになったり、主題歌が大ヒットしたりしてるので、タイトルくらいは分かります。

なんで観てないのか。観なくなったのか。分かりません。

確かなのは、観るだけの魅力を感じなかったからでしょう。それがドラマで連続してたりすると、そんな根気は全然ない。

劇場映画はそれなりに観ているので、観るとなればそれなりの気合は入れて観ます。

そうだ。

常に気合を入れて観るので、ボーっと観るということができないのでしょう。

そんな中、たまに観ている番組というのが、なぜかテレビ東京制作の番組ばかり。

なんでも鑑定団

アド街ック天国

ワールドビジネスサテライト

そして、

モヤモヤさま〜ず2

今、毎回観ているテレビ番組はこの「モヤさま」だけなのです。

これにハマっている。

さま〜ずの三村・大竹と大江アナウンサー。
モヤさまについて書くと、長くなるので割愛。

で、この「モヤさま」にたまに出てくるのが、番組プロデューサーである本書の著者「伊藤P」です。

ヤル気の感じられない(芸風の)さま〜ずに加えて、それに輪をかけて盛り上げる気の全く感じられない伊藤P。

熾烈なテレビ業界、しかも日曜日のゴールデンタイムにおいては考えられないこのテンション。

そんなわけないのですが、一切全く楽屋裏を感じさせないプロ意識が非常に非常に好ましい。

そしてまったり癒されつつ笑える。いや笑わされてしまう。

負けた感などまったくない、至福のときを過ごさせてくれます。

そんな伊藤Pが本出してるなんて知らなかったし、その「仕事術」って一体どんなだろうと、興味津々です。

本書も「モヤさま」と同じで全く奇を衒ったところはありません。

ほんとかよ。っていう感じのド直球。

まぁ、嘘はないんでしょうけどね。

テレビ東京や、伊藤プロデューサーの手がけた番組に興味がなければ、あまりおもしろい本ではないかもしれません。

かくいうボクも「モヤさま」以外は知らないわけで・・・。

伊藤Pの周りをとりまく人たちが、その人を評して、そのアンサーとして又、伊藤Pが書いていく。なんかそんな感じの構成のようです。

テレビ東京という万年最下位放送局なればこそ醸し出す、テレビの好ましいあり方・・・かな。

伊藤Pは伊藤Pのままで。同じ伊藤でも、間違ってもテリーの方向には行かないように願います。

大江アナは3人めのさま〜ずと言われていますが、どうも4人目が伊藤Pという感じがしますね。

読書レビュー:フレッド・ブラッシー自伝


最近はテレビのゴールデンからも消えて久しく、youtubeでみるくらいしかしていないプロレス。

ボクの最古のプロレスの記憶は・・・

日本プロレスのテレビ中継。

ブルート・バーナード、スカルマーフィ組対吉村道明、アントニオ猪木組だと思う。

薄ぼんやりとした記憶なので、バーナード以外は合ってるか自信はない。

試合は乱戦の中、間違ってブルートがマーフィをスリーパーにとらえて夢中で締め上げる。

と、途中でその禿頭(マーフィは全身無毛の怪奇レスラー、バーナードもスキンヘッド。ツルピカコンビ)の手触り・・・ツルツルの撫で上げ感で、オーバーに間違いに気付いてオノレのアタマを抱えるブルート。

マーフィは怒ってやり返すでもなく、腕を組んで膨れて戦いをボイコット。

会場は爆笑の渦と・・・。そのあたりが抜群にうまい!

ほとんど大阪プロレスの世界。

こんなのからプロレスファンになったんだから、ちょっとやそっとでは見捨てないよー( ゚∀゚ )

で、それ以前の大スターとして、ネームバリュー抜群なのが、このフレッド・ブラッシー。

今は極端にグロい路線に走っているプロレスもあるが、あれは頂けない。
プロレスの中の反則攻撃ではなく、プロレスの体裁を借りた残酷ショーだ。

これだけHIVや感染症の危険性が言われているのに、大丈夫なんでしょうかねぇ。

それはともかく、ブラッシーの噛みつき攻撃(もちろん反則ですが)って、冷静に考えるとすごいことですね。
相手に噛み付いて大流血させるなんて。
もっとも、本当に皮膚を噛み破ってるわけではないでしょうが。

まだ力道山の頃はプロレスがかなり純粋な競技であるという大方の認識だったわけで。

力道山のプロモーターとしての判断もかなりバクチだったんじゃないでしょうか。

このクラッシー・フレディー・ブラッシーというのは、ボクもリアルに知っているわけではなく、すでに、マネージャーに転身して、猪木vsアリ戦の時にアリ側についていた元レスラーでした。

あと、奥さんが日本人で、実は親日家だということ。

そして何よりもヒールではあるが、プロ中のプロであるという評判。

力道山が非業の死を遂げた時にも、哀悼の意を表さず「地獄で待ってろ!」と言い放ち、あまつさえ力道山は地獄ではなく天国にいますと言ったインタビュアーに、さらに「いや、奴は俺と同じ地獄行きさ!」と言い返したとか。もちろん馬鹿なんじゃなくて、その時の日本における力道山の重要性も十分に認識した上で、徹底的にヒールを演じたということ…は聞いていた。

客の比較的おとなしい日本だけでそうなのではなく、本書によるとやはりヒートアップしたアメリカの観客に刺されたりなどということは日常茶飯事だったらしい。
投げつけられた卵のせいで、実は片目は殆ど失明状態でもあったとのこと。

今ではさすがにないだろうが、ブラッシーより何世代も後のテリーゴディ辺りもカーニバルレスラーだったらしい。
そしてブラッシーもアスリートとは程遠い、そのような見世物小屋的な世界からの叩き上げだ。

本書はその辺りも詳細にしかしコンパクトにまとめ上げている。

しかも、ブラッシーはアメリカ人レスラーの中にあってはかなり小兵の部類に入る。

にもかかわらず、錚々たるシューターの名前も多く出てくるし、十分に渡り合ったのだろう。

自分以前に全米レスラーのアイコンであり、自分もその路線にあることを認めているゴージャス•ジョージを最大限に讃えてはいるが、ご存知の通りジョージには人間力ともいうべきものが大きく欠落しており、カール•ゴッチ、ビル•ミラーのセメントブラザーズにボコボコにしばかれてしまったりしている。

その点、ブラッシーは最終章のビンス•マクマホンの言葉によると、マクマホン•シニアからビンスがWWFの全権を移譲する際の条件の一つとして、クラッシー・フレディー・ブラッシーを生涯雇用し「ファイトマネー」を支払い続ける、というものだったらしい。

それほどWWFとアメリカプロレス界に大きな功績を残したということか。

あまり親しくはしたくないな〜というようなエピソードも多々あるのだが。

このちょっといい話的なオチの付け方が良い一冊ではあります。

本書のタイトルは、本場では有名なブラッシーの決まり文句です。

マウリッツハイス美術館展 in 神戸


チラシをスキャン、武井咲もいい線いってるけどね。

やっと行く事ができました。

しかも平日に。ちょっとついでがありまして。

時間もないので、結果的にあまり展示数が多くなかったのが逆に助かった。

初めての訪問、神戸市立博物館。

神戸の街に溶け込んでます

昭和10年に建てられた建物で素敵だけど、バリアフリーとかは無縁。

もちろん、その辺は後付で完備されてますが。

入ってなぜか一旦3階へ上がれと。

そしてすぐに2階に降りる階段が。

どういうこと?ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!

入っていきなり超目玉「真珠の耳飾りの少女」\(◎o◎)/!

しかも混んでないので、すぐに目の前に。

多分これはネタバレ的ですが、第一印象は「ちっさ!!」だと思います。

特に、博物館の前に大きく引き伸ばした絵が飾ってあるので、より一層そう思います。

ホントに小さいのです。

44.5×39cm

小さいですよね。

これがよりいっそう少女の可憐さを引き立たせている一因かと思います。

映画ではスカーレット・ヨハンソンが演じていましたが、モデルはいないみたいです。

フェルメールの脳内美少女。
この時代のオランダにターバンを巻いた少女はいない、という身も蓋も無い解説が添えられていました。

洋の東西を問わず、可愛いもんは可愛いと。

瞳のハイライトが素晴らしいんですよね。

特にちょっと離れたところから見ると、効果が最大限。魅入られます。

別名「青いターバンの少女」ですが、ボクはターバンの方が好きですね。

立ち止まって観たい人と、間近でじっくり観たい人のふたつの流れが用意されているのですが、空いているのでどちらでもあまり変わらない。
遠いといっても、50センチくらいしか変わらないし。

なので、一旦間近で観て、再度少し離れてじっくりとみました。

ホントはこれとは別にレンブラントやルーベンスの名画が沢山あったのですが、いきなりこれでお腹いっぱいになりました。

キュレーターにやられた感。

作品数や規模はどちらかというと小さめなんですが、充分に満足を得られた展覧会でした。

昼間のルミナリエ

船場ラーメン


数ヶ月前に前を通りかかり、気になってた店です。

何が気になったかというと、やはりその値段でしょう。
ラーメンが290円らしい。

180円ラーメンもあるので、さほど驚くには値しないのですが、やはりものには適性価格というものがあり、あまりにも安すぎると返って怪しんでしまって手が出ない場合があります。

その点商売人の最前線、本町辺りで競合していく落としどころとしては、結構説得力のある価格設定かなと。

写真を見る限り、ラーメンとしての佇まいもなかなかのもんだし。

確かこのあたりなんだがと思いながら探し歩くもなかなか見つからない。

ようやくみつけたら・・・がらんどうだ\(◎o◎)/!  閉店? やっぱり採算とれなかった?

と思ったら張り紙が。

移転したようです。

すぐ近く。いま、数十秒前に通ってきた所でした。

大きな店に越したようです。繁盛してるようで安心。

目立つようで目立たない

290円のラーメンは健在のようですが、セットメニューは少し上がったみたい。

好きだしコスパのよさそうな、チャーハンのセットを。

ワンコイン500円です。

これで500円はすごいね

量も凄いです。

味は。

まあ、あまり詳しくは書かないほうがいいかも。

この値段だから、文句は言いません。

チャーシュー・きくらげ・ゆで卵まで入って、ラーメンとしての見た目は合格ですね。

いかんせん、味がインスタントっぽい(^_^;)

チャーハンも完全に冷えてるし。

あ、結構文句言ってるわww

とりあえず、お腹へってるときにはいいかも。

多分、もう一回は行かないかな。

メニューはこんな感じです

★★☆☆☆

Team Viewer こりゃ便利+(0゚・∀・) + ワクテカ +


先日、中国で仕事を展開するお話をちょっとしました。今更で、全く目新しいものではありませんが。

別件ですが、もう、20年も前。その時はぬいぐるみを中国に発注する会社との商談でした。

その時はロットの設定がすごく、とりあえず貨車一台分というのが発注単位と言われた覚えがあります。

数年前にはそんなこともなく、小さなキーホルダーぬいぐるみを数百個単位で発注することができました。

数だけではなく、現地スタッフの教育も又、胃の痛くなる状況で、それは今もそんなに変わっていないようです。

つまり、ちゃんと設計仕様説明書を渡しているにも関わらず、全く違うものが仕上がってくると。

電子部品や機械関係ならまだましなのかもしれませんが、このような「感性」の要求されるものでは、その「違い」が顕著に現れます。

ボクなんかがたまに中国人なんかと話ししてても、価値観(というには語弊があるのですが)のギャップに埋めがたい溝を感じます。

国民性の違いであり、決して彼らに悪気はないのですが・・・。

それとは別に、現在、日本以上に超超高齢化の問題を抱える中国。

恐ろしい数の人口と、一人っ子政策のしっぺ返しで、我が国以上の高齢化問題が押し寄せてきます。

それで目をつけているのが、日本の水準の高いケアのソフト&ハード。

しかし、やはりそれもそのままでは、彼の国の価値観とは合致しません。

それはともかく、中国へ行ったとして・・・ありゃ、Googleが使えないんですよね。

どうしましょ。ここからが本題。

改めて、自分のGoogleへの依存度の高さに愕然とした次第なのであります。

で、別に中国へ行く予定も何もないのに、それを想定してリスクヘッジを試みたわけです。

まず、脱Googleか、もしくはGoogleに殉ずるか。

要はGoogleのクラウドに依存している部分ですが、これはいくつかの他社のストレージに分散もしてはおります。

しかし、主要インフラであるgmailをどうするか。

これはいまさらどうしようもないよねえ。

この10年近い蓄積を。

となると、中華人民共和国のネットをジェイルブレイクするしかないと。

さて、ビジネスマンのみなさんはどうしてるのかなと。

ググってみると、いきなり出てきました。

あ、なるほどね。

ある人はリモートコントロールのteam viewerを使っていると書いておられます。

つまり、直接Googleは使えないけど、日本に拠点がある以上、そこにアクセスすればいいわけだ。

team viewerは、別のコンピュータを遠隔操作するソフト。パソコンが苦手な人のマシンにアクセスして、遠隔操作してしまうというような使い方もします。

そんなリモートコントロールのソフトは前から知ってたけど、使う用途もないのでどんなものがあるのか知らなかったのです。

試しにteam viewerを見てみると、かなりユーザも多く、信用度は高そう。おまけに無料( ゚∀゚ )

ご利用は自己責任で・・・

しかも・・・おお、iPadもiPhoneもアプリが出てるじゃないか。

とりあえず、Win7のPC(メインマシン)にインストールしてみました。

それだけでは仕方ないので、続いてiPadの方にも。

そして、IDとpassで接続。

ヽ(*´∀`)ノ キャッホーイ!!

かんたーん!! つながったよー。

ま、二台並べてなので、あまり意味はないけど、実験成功。

さらにiPhoneでも!

最もiPhoneだと画面が小さすぎて、実質作業は困難か。

これで、Google始め、クラウドを弄り倒せば良いのだわね。

まだ、ちゃんと作業してないのであれですが、パスワードを憶えてくれない(つまりその都度PC側で確認しなければならない)とか解消しなければならないポイントはあるけれど、これでクラウドだけではなくローカルのPCのデータやソフトをいじれると・・・。

便利だなー。

しかし、あれですね。

誰かにPC立ちあげてもらうとか、時間設定して自動電源とかしなければいけませんね。

もしくはスリープ時でも使えたりするのかしら。

まだまだこれから調べてみよう。

いやー、お役立ちだしオモローだし( ´∀`)

オススメです!

エル・グレコ展 国立国際美術館


エル・グレコ

名前は聞いたことあったが、ほとんど知らない。

今回のポスターをあちことで見かけても、特に食指を動かされることおなかった。

もらったリーフ。折りたたまれてます。ほんとはもっと長くて下につながった絵です。

大阪に用があり、国立国際美術館が近くだったので、行って来ました。

土曜日だったので、結構な人出です。

肖像画家なので、展示は全部肖像画。

タッチが独特ですね。

この時代にあって、印象派のようなテクニック。写実的なタッチもあるし、デフォルメされた感じのものもある。

良く言えば現代的だけど、悪く言えばポップすぎるかなという感じを受けました。

それほど感銘は受けない・・・というのは単に周波数が違うだけであり、人それぞれです。

ボクの感想なんて、そんなもん。技術論など語れるわけもなし。

あと、どの角度から見てもライトが反射して台無しという展示があります。いかがなものか。

UVカットのガラスがはまっているのでしょうが。

今回はエル・グレコよりも、特別展示の「宮永愛子」という人の作品が印象に残りました。

どうやって作ったのかなという、あちら側の視点に立ってしまいます。

なが〜い作品

発砲スチロールをいろいろな加工で成形しています。

基本、色がない

全部写真撮っていいということで。太っ腹ですね。

せんちゅうパル 北海屋


時間がたってしまったので、詳しくは憶えてません。

一応リポート。

せんちゅうパルの北の端。ヤマダ電機側の二階?(何階かがビミョウな作りなんで)田村書店の並びくらいです。

あんまり今風のラーメン屋ではありません。

名前が北海屋なんですけど、どうやら名物はちゃんぽんらしい。なぜか。

量が凄いみたいですね。二郎系とは違う意味で。

ボクは量が多いのはいらないので、好きな味噌ラーメンを。

これも結構なボリュームです

味噌ラーメンにバラチャーシュ-はあまりないかも。

特筆すべきは、スープ割り? 塩辛かったらスープ持ってきますので言ってください・・・と最初におねいさんに言われました。

特に塩辛いとも思わなかったけど、せっかくなので半分くらい食べてからスープをオーダー。

どんなもんかと思ったら、

こんな感じでした

これだけを飲んでみたら、あまり味のない所謂スープでした。

こいつを少しずつ足して飲んでみる。

これは楽しいね。

ラーメンそのものは、あまり印象のない感じですが、この楽しみは今までにない体験です。

結構、相席が普通の繁盛店でもあります。

あまり良い立地でもないけど

表にこれだけ椅子が並んでいるということは、結構行列店なのかもね。

★★★☆☆

読書レビュー:特撮と怪獣―わが造形美術 成田亨


ウルトラマン恨み節・・・的な聞き書き?

巷ではキティちゃんの仕事を選ばない姿勢が話題になっていますが、ウルトラマンもなかなかです。

シリーズだか兄弟だか、いとこだかはとこだか知らないが、際限無く続いていますね。ウルトラマン。

成田亨に言わせると、ウルトラマンと呼べるのは(初代)ウルトラマンだけであり、せいぜいウルトラセブンまでらしいです。

あとは単なる「お商売」。なんせ、なんせこの人は芸術にこだわってますから。

角とかヒゲとかつけてるのは認めないと。

怪獣デザインも三原則を作って頑なに守ってたとのこと。
なんでも、既存の生物がただそのままでかくなった「モスラ的」怪獣はだめなんだって。
恐竜そのままのゴジラもダメだって。
そこまで言ってくれると、すがすがしい。

初代ゴジラにも関わってた人だから、言う権利もあるかな。

ソフビの怪獣で、ロングセラーなのは、成田亨デザインのものだけです、と、おもちゃメーカーの人に言われたって、自分でいってるところが(・∀・)イイネ!!。

そして自分が障がい者(野口英世と同じ状態)で、彫刻の作成をしながら泣いていたと。この辺は素直な告白として、読むことができます。

アーティストというよりはアルチザンに近い人だと思います。

確かにガラモンのデザインなどは秀逸過ぎますよね。

それをさらに立体に昇華した高山良策もまた凄い。

読書レビュー:介護入門


2/3読んで放置しておいたものを読了。

前に書評として「大麻ジャキーの戯言」と一蹴しているものを見た記憶があるが、それは違うと思う。

さりとて芥川賞か、と言われると、言葉につまるが。

実体験に基づいた介護現場から、若い煮詰まった「男」の詩的なレポートではあると思う。

生活感を厭う紐育帰りが直面した介護体験。リアルであると思う。

綾戸智恵さんとは若干違う切り口で。

最大の相違は性差かもしれない。

最近は妻の介護のために要職を退いた市長さんや、「母に襁褓をあてる時」を著した舛添さんなどもクローズアップされているので、徐々に抵抗もなくなってきているのだろうが、まだまだであることは事実。

男の仕事ではないと。

そこをあえて生活感のないラップに乗せて、切り込んでいく。

マリファナを擁護するわけでもないけれど、主人公は自分を持っている。

祖母の介護をとりまく人々へのる怒りをふつふつとたぎらせ、木偶人形のようになっていく「おばあちゃん」に対する自分の態度も嘲笑する。

なぜ、このようになっても生きなければならないのか、又、生かさなければならないのか。

作者は腹を括っている。

「生きろ」「生かそう」と。

さりながら、ボクはやはり嫌だ。

そこまでして生きたくないと思う自分がいる。

自分がわからなくなり、いろいろな穴から垂れ流しになるくらいなら、死んでしまいたいと。

芥川賞だからといって、高校生の課題図書である必要はない。

読書レビュー:鴨川ホルモー


産業編集センター
発売日:2006-04

大分前に読了したのだが、放置していた。

やっぱ、読んだものはレビューしておかないと。

えらい人気なので、遅ればせながら読んだということで、あまり興味はなかった。

あと、映画では千明様が出てるということもある。
千明様、あんまり仕事選ばんからなあ。

最初でくじけそうになった。

なんでこんなに人気があるのかわからん。

京都の地理にある程度は馴染みのある身としてもだ。

まあ、それほど細密に京都描写がされているわけでもないが。

しかも、一言足りとも「京都弁」が登場しないのは、意図的なんだとは思うが、あえてその上で意図がわからん。
別に舞台が東京でも良かったんじゃないか?

映画ではさすがに京都弁(関西弁)は出てきてたみたいだが。

はっきり言って、2/3くらいまでは少々読むのが苦痛だった。

なんなんだろう。

TVゲーム的感覚なんだろうか。

だとすれば、ゲーム的なものをほぼしないボクには面白くないよな。

でもまあ、最後のあたりの盛り上がりはベタな青春ドラマ的な肌の温かみを感じさせるかなという内容で、腑に落ちた。

「プリンセストヨトミ」も映画化され、人気はあるのだろうが、多分当分2冊目は読まないかな。

多分、ラノベというのも似た感じなのか。