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映画レビュー:マン・オブ・スティール


とりあえず、公式サイト(#・∀・) 今どき重すぎ。

manofsteel2013.9.3

マン・オブ・スティール公式サイトより転載

※注:以下ちょっとネタバレあります。

本国でもかなりヒットしているみたいですね。

観る前と観終わった後と・・・感想はあまり変わらず。

やっぱこんな感じか。

ニーズに合わせてるんだからいいですけど、ボクの中のスーパーマンはこうではない。

こんな”くすんで”ない。

目に痛いくらいの三原色でないと。パンツはいてよ。

小耳に挟んだ感じでは、この後バットマンと共演するらしいので、色目を合わせてるんでしょうね。


やっぱりなあ・・・

スーパーマンはもう少し脳天気な方が好みです。

ヒゲ中顔だらけのヒッピーみたいになって、自分探しの旅に出てるスーパーマンていうのもなあ。

いっそのこと、チェンマイでガンジャでもキメててくれたらもう少しシンパシィが・・・ないか。

最近のアメコミ・ヒーローは軒並みダーク系ですねえ。

バットマンに引きずられてるんでしょうか。

描写・演出がリアルであればあるほど浮きだってくる部分もあります。

↓こんなことはファンが寄ってたかってとっくに理由付けしてるんでしょうが。

超高速で飛んで、なんで髪型乱れないの?どんな整髪料使ってるの?とか

空飛ぶのにあのマントは空気抵抗あるだけじゃないの?とか。

放浪の時のヒゲもじゃはどうやって剃ったの?地球上の物質でスーパーマンの髪や髭は切れるのか?とか

生まれた時からこんな低い重力と負荷の中で育って、なんでちゃんと成長できたの?ていうか、逆にムキムキすぎやん。とか

やなオトナでなくても、いろいろとサイドが気になる。


あと、スーパーマンの戦いって、もっとファンタジーなものがほしいです。

あんなドッカンドッカンの連続は他の人(ヒーロー)にまかせてさ。

「んな、アホな」みたいな感じで見せて欲しかった。

特にあのラスト。

あれはないやろう、あれは。

ゾッド将軍が・・・(;´Д`)

続編もあるんでしょうが、もういいかな。

でも、バットマンその他との共演はそれなりに観てみたいかも。

映画レビュー:かぞくのくに


著者 :
角川書店
発売日 : 2013-03-22
やっと観ました。

観て後悔。なんでちゃんと無理してでも映画館で観なかったのかと・・・。

゚(゚´Д`゚)゚。

原作・脚本・監督のヤン・ヨンヒさんとは面識がございます。

もう、かなり前ですが、何度かご一緒しました。呑みました。

その時は舞台女優でしたね。

才色兼備のべっぴんさんで、まともにお話できませんでした。

自虐的に自分はキムタクに似てると言われるとか言ってましたが。どちらにしても美形だからOKでしょう。

その後、すごくアクティブに活動され、カメラを担いで世界中飛び回ってたみたいです。

監督として有名になった最初の作品「ディア・ピョンヤン」も良かったです。完全にドキュメンタリーです。

その後の「愛しきソナ」は未見です。

本作はキネ旬1位とか外国の映画賞を総なめとか。そこまでいくと申し訳ないけど眉唾でした。

全力で謝罪します!名画です。名作です。

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良く撮りましたね。
完全に朝鮮総連を敵に回してませんか?

あ、ネタバレありますので、そのつもりで。

このお話はヤン・ヨンヒ監督の家庭をモデルにしています。

ARATAは井浦新に名前を変えました。ARATAの方がすきですが。

いいお芝居してますね。

ボクの好きな津嘉山正種も出てます。歳とりましたね。でも、迫力は変わらず。

アボジの津嘉山正種とオモニの宮崎美子。

まさに厳父と慈母という感じです。

ヤン・ヨンヒ監督役といっていいのか、妹役が安藤サクラ。

横顔が時々ヨンヒさんに似てます。

本人の方が美人ですけど。

監督の技量もさることながら、演者がひとりひとり素晴らしい!

書いてると長くなるので割愛します。

北朝鮮の監視員役ヤン・イクチュン。

日本映画にも結構出てる、いい俳優ですね。

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現在、ヤン・ヨンヒさんの国籍がどちらになってるのかは知りませんが、北朝鮮をまるで血も涙もない、極悪国家のように描いています。

大丈夫なんでしょうか。

自身をモデルにしている安藤サクラが冷血漢の監視役ヤン・イクチュンに「あなたの国は大嫌い」と叫ばせるシーンもあります。

ストーリーを追うだけのレビューなど書きたくないし、徒(いたずら)に冗長になるので、これくらいにします。

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ながらくカメラを担いでルポなどを行っていたからか、この映画もハンディカメラが多用されます。創作ではあっても事実に基いているんだという印象を与えます。

ラストのオモニ@宮崎美子の悲痛な慟哭は、そのまま拉致被害者の横田さんと合わせ鏡のように思えてなりません。

想像を越えた名画でした。

この映画は、先に「ディア・ピョンヤン」を観てからの方がよりいっそう理解が深まるかもしれません。

☆この映画を観る前に北朝鮮でポルノを観たとか出たとかで、何人かの芸術家が処刑されたというニュースが伝わりました。

偶然、映画の中で監視員のヤン・イクチュンがホテルのテレビでAVを観てるシーンがあり、何気ないシーンなのに何か深いものを感じてしまいました。

ちゃんとエンドロールで協力SODってでてましたが・・・どうでもいいか。

映画レビュー:鴨川ホルモー


著者 :
ポニーキャニオン
発売日 : 2009-10-06
大分前に原作を読んで、ムムムーという感じでした。普通だったら映画は観ないのですが、何せ千明様が今までにない変なキャラで出てるので、観ないわけにはいかないなと思っていました。

全然小説がダメということではありません。でも、多分万城目さんの他の作品を読むことは優先順位的に難しいかなという感じ。

全編京都が舞台なのに、まったく京都弁・関西弁の出てこない小説でした。

京都大学がメインの舞台なので、そりゃまあ、日本全国から集まってくるので、関西弁でなくても良いのかなと。不自然ではありますが。

ウシジマ君とのギャップが楽しめるのが山田孝之。あんまり良く知りませんが、なかなかいい俳優ではないかと思います。

なんか、出てくる学生役があんまり京大生っぽくないです。

歳がいくつなのか知りませんが、荒川良々が一番京大生っぽかったような気がします。

映画は京都の名所が随所に出てくるので、京都好きは楽しいかと思います。

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あと、当然千明様の大木凡人ヘアとデカメガネが・・・なにやってもかわいいね。

浴衣も当然。

もうそれだけでいいですわ。

ありがとうございました。

映画レビュー:新・仁義なき戦い


著者 :
東映ビデオ
発売日 : 2001-08-10
「仁義なき戦い」シリーズは大好きなので、何回も観ています。DVDのボックスを持っているので。

オリジナルの後に新シリーズがあり、そこまでは深作欣二が監督です。

その後「その後」が作られ、ここまでは70年代。

本作は阪本順治監督によって2000年に作られました。

時代は現代。

「その後の仁義なき戦い」からはコンテンポラリーな設定となります。

戦後すぐのカオスからなにより実話に基いているので、モデルになった人物や団体からのクレームなどもリアルにやばかったオリジナルシリーズとは、全く別物。

なんで「仁義なき戦い」の名を冠するのか。

ストーリーとしてのつながりなどもないのに。

2003年には現時点でのシリーズ(?)最終作「新仁義なき戦い 謀殺」が作られますが、本作とともに舞台は大阪。

ちょっと大阪から離れてほしい。東京じゃ陳腐になりがち?神戸も近いし、展開が楽なんでしょうか。

主演は奈良出身の豊川悦司なので、関西弁は無問題。

もう一人の主役、布袋寅泰もそれなり頑張ってます。

しかし、トヨエツ・布袋・親分に岸部一徳・トヨエツの相棒に松重豊って、全員アラウンド190センチ。巨人すぎ。

岩尾正隆・野口貴司・曽根晴美・志賀勝・福本清三といったオリジナルメンバーの起用は嬉し楽しいです。

オリジナルでは若くチンピラだった人たちが、本作では親分級になっているという。ファンサービスですかね。

本作のバックボーンとして、オリジナルではあまり描かれなかった在日コリアンの問題があります。

戦後の闇社会ではやはり避けて通れないものです。

「仁義なき」の人気を受けて作られたその他の映画。

「京阪神殺しの軍団」などでは、その辺りをメインフレームに据えて作られてます。

「アウトレイジ ビヨンド」でもイイカンジで生かされてましたね。たけし流韓流。

☆   ☆

豊川悦司。

ヤクザにはどうなんだろうと思ってましたが、やっぱ無理があるかな。

布袋寅泰の方が違和感ないですね。一応、ヤクザではない設定ですが。

これは役を入れ替わっても良かったように思います。

オリジナルの千葉真一と北大路欣也のように。

北大路欣也も育ちの良さが見え隠れしなくもないですが、個人的には結構好きです。

一方、豊川悦司は何をするにしてもスタイリッシュ過ぎて、違和感を感じます。

激高してもいまいち怖くない。

俳優としては好きなんですけどね。

もっと荒唐無稽なヒーロー(時代劇とか)ならば良かったのでしょうが、リアリティを要求されるこの手の映画と演出ではちょっと浮く。

一方布袋寅泰は持って生まれたナチュラルな目つきの悪さを遺憾なく発揮!

演技力はそこそこ及第点か。

特に印象に残る演技はありません。

☆   ☆

哀川翔・小沢仁志という当代きってのヤクザ俳優がバイプレイヤーとして出演しますが、分をわかっているというか、主役を食わないように控えめな演技という感じを受けます。
イケてるのが元ボクサーの大和武士。これまで演じたVシネとかの学芸会みたいな感じから何枚か剥けてます。

最近出ませんが、この手の映画には是非シーザー武志に出ていただきたいですね。「王将」とかではコメディリリーフ的でしたが、もう一度「ケンカの花道」の時の鬼気迫る演技が観てみたい。

☆   ☆

しかし、布袋寅泰のテーマ曲。すっかりキル・ビルのテーマ扱いされてます。タランティーノはこの映画自体はどう観たのでしょうか。

☆   ☆

阪本順治監督としては何がしたかったのか。「仁義なき」の名前を引き継いた以上、その疑問は残ります。

映画レビュー:イップ・マン 葉問


著者 :
Happinet(SB)(D)
発売日 : 2011-06-02
「イップ・マン 序章」の続編。

正編の方にサブタイトルが付いているというのは、息子の名前がありきのバカボンパパとかムーミンママみたいです。

「イップ・マン 序章」のレビューを読み返すと、記憶が蘇ります。
自分で続編観たくないと明記してますが、観てしまいました。

主演のドニー・イェンはやっと林与一に見えなくなってきましたね。

ネタバレさせると思いますが、はっきり言って、あまり影響ない映画だと思います。

日本では80年代までのプロットかと思います。

もちろん、最近の日本映画でおバカな内容のものは沢山ありますが、これだけ大上段に振りかぶって制作することはできないでしょう。

ネタバレ嫌やな人はここから先読まないほうがいいです。

☆   ☆

一言で書くと「ロッキー2」です。

ライバルのサモハン(アポロ)が敵役の試合で殴り殺され、その復讐をするドニー・イェン(ロッキー)。

敵役がイギリスのボクシングチャンピオンで、試合はボクシングリングで行われるので、より一層既視感が・・・。

☆   ☆

前作では敵役は大日本帝国でした。

今回は大英帝国です。

前半では「日)本人め!!」
後半は「西洋人め!!」の連呼。

物凄くダイレクトです。わかりやすい。さすが世界の中心の国。

前作通り、カメラワークやフィルターの使い方、効果がアメリカ映画の影響を強く受けています。

なので、白人だけが映るシーンなどはほとんどハリウッド映画みたい。

セットなどが物凄く緻密で、フィルターのダークな感じがより一層そのリアル感を盛り上げます。その反面、格闘シーンの香港ノリがちょっと説得力に欠けます。

最後は完全にロッキー。観ててちょっとこっぱずかしいです。

☆   ☆

前作から引き続き、イップ・マン@ドニー・イェンが完全無欠の良い人なんですが、あちらではそういう扱いなんでしょうか。

劇中傲岸不遜なボクシングチャンピオンに対するドニーのセリフ。

「中国人は謙虚を美徳とするのだ。」

それはまあ、儒教の思想に基づけばそうなんでしょうが。

最近の中国の報道を見ていると、彼の国が儒教発祥の地であることを忘れてしまいます。
もちろん、面白半分の報道も多々あるので、鵜呑みにするわけではありませんが、自分の少ない中国人との関係により感じたことも併せると・・・。

これもまた説得力のなさすぎなセリフです。

しかし、そういう価値観を認める国民性であるからこそのシナリオでありセリフなんでしょうから、さらにわからなくなります。

香港映画ですが、中国本土でも公開されているでしょうし。

ヒットしたので、もう一本作られています。

スターウォーズシリーズに倣って、遡るパターン。

イップ・マンの若い時らしい。「イップ・マン 誕生」

なので、ドニーは降りています。

☆   ☆

はっきり言って、ストーリーそのものは陳腐この上ありません。

しかしまじめに丁寧に作っているので、十分鑑賞には耐えうると思います。

それと、最後の最後でちょっとしたサプライズ。

ファンならばひと目で誰か分かります。

映画レビュー:アウトレイジ・ビヨンド


著者 :
バンダイビジュアル
発売日 : 2013-04-12
前作「アウトレイジ」は映画館で鑑賞できたのですが、今回は観られなかったので、遅ればせながら。

今回は関東対関西。というか、大阪だそうです。配役が豪華です。

関西の組の名前が「花菱組」というので、てっきり神戸かと思ってたんですが、そうではないようで。

その関西チームの主要メンバーが、会長に神山繁・若頭に西田敏行・幹部に塩見三省。

塩見三省のみ京都府出身なのですが、思いの外関西弁が?でした。

西田敏行も長年「探偵局長」をやってるんですが、やはり関西弁はちょっとアレかと感じました。

神山繁(ずっと「かみやま」と思ってましたが「こうやま」なんですね)は、とりあえず高齢(83)なのにすばらしいです。関西弁はともかく。

「仁義なき」では三代目役の丹波哲郎の関西弁もひどかったですからね。

いろいろと思惑はあったでしょうが、北野映画の常連で関西ベースといえば、大杉漣・岸部一徳・國村隼とかいっぱいいるのですが。

國村隼は前作で死んでますが、そこは「仁義」魂で気にせず復活させるとか。松方・北大路・梅宮ばりに。

関西弁については昔は東映京都が元気いっぱいで、主役級が撮影所近辺に沢山住んで悪いことばっかりしてたみたいで、自然とピロートークで関西弁もうまくなったのでしょう。

それはともかく、やっぱそりゃ日本映画の金字塔「仁義なき戦い」とは比較してしまいますよね。ボクはそういう比較はキライなんですが、こればかりはどうしても。

この映画「A・B」も非常に良かったのですが、さりとて、何回も観直せるかと言われると(´ε`;)ウーン…です。

「仁義なき」みたいにシリーズをボックスで買ってヘビロテするようなことはできない。

好きなもの同士、セリフを覚えてそれで会話するてなこともできない。まぁ、それはちょっと病気ですが。

☆   ☆

昔の映画やテレビドラマはピストルの音と言えば「ズキューン」「バキューン」でしたわね。

なんかウェットで、アイドルがハートを撃ちぬかれてもズキューンでした。

最近はアメリカに習っているのか、「パン」とか「バン」とかですね。「バーン」でも「バンッ!」でもなく。

ドライでソリッドでよりリアル(なのかどうか知りませんが)に。

拳銃のコワさを強調してていいのではないでしょうか。

それに加えて、本作では特に大型のオートマチックなので、アスファルトに落ちてはじける薬莢の音がさらにリアル。

下が砂地でリボルバーの西部劇ではこうはならない。

先述したように、銃がでかい。アメリカンサイズなんでしょうか。かなり殺傷力ありそうです。

その銃をカッコよく使ってけしからんのが、高橋克典の殺し屋。

最初似てるなーと思ってたら、やっぱり本人でした。

この銃のコワさは「仁義なき」を凌駕しています。

☆   ☆

監督に気に入られているのかどうなのか、今回、中野英雄が大活躍します。前作では結構ひどい扱いでしたが。

で、たけしがちょっと格好良い鶴田浩二路線ていうか。

☆   ☆

これだけは書いておきたいのが、監督の人の使い方の妙。

関東(山王会)・関西(花菱組)のどちらも手が出せない大物フィクサーとして登場する在日コリアンのラスボスチックな方。

白龍を従えて、物静かにたけしの面倒をみるのですが、迫力が半端じゃない。

たけしの引き立てる演技もうまいのですが、マジで怖い。

誰これ???とずっと気になって仕方がない。

ドン・コルレオーネよりリアルに怖いです。

あとで調べましたが、北野監督の個人的な知人で実業家の素人さんらしいです。

ほんとに感心しました。そこそこセリフはあるのですが、素人なのかどうなのか判別のつきにくい素の迫力というか。

前作の北村総一朗の大親分もかすみます。

あんまり使えない反則ギリギリだとは思いますけど。

☆   ☆

前作のレビューで、たけしがはじけるには年齢的につらい、と書いた記憶があります。

やはり本人もそう思っているのでしょうか。今回は引退したがります。

しかし、もし三作目があるならば今度は関東対広島でどうでしょう。

まあ、登場人物あらかた死んじゃったけどね。

映画レビュー:009 RE:CYBORG


著者 :
バップ
発売日 : 2013-05-21
アニメというのをあまり観ないので、そのレビューもどう書いていいのか。

本や映画の備忘録として書いてるので、書ける範囲で。

「攻殻機動隊」とかの監督らしいんですが、それも知らないし。

もちろん009は知ってる。

「009」のいろいろな前提があって、再結集というお話なんですが、例えば海外に持っていった場合、通じるのかな。

もしかしたら、ボクなんかより海外の好事家の方が余程詳しかったりするんだろうか。

最初は♪赤いマフラー だったんですが、いつのまにか黄色いマフラーになっちゃって、それが定着してるようですね。

一言で言うと、またもやボクの「トレーラーを越える本編は存在しない」理論が証明されたかな、という感じです。

何を書いてもネタバレすぎるので、難しい。

確実に観客として子供は対象外です。

難しすぎるよ。

ラストも結局なに?

ミルチア・エリアーデまで引き合いにだして何なのよ、その哲学っぽい展開は。

せめて9人揃えてよ。トレーラーでは揃ってたやん。

004アルベルト・ハインリヒの格好良さだけは、トレーラーどおり。

あまり長くなかったから何とか観終わったけど、自分としては頑張りました。

CGIも超絶こだわりのアニメーションも凄いとは思いますが、そちらに依存しすぎじゃないですか。

映画レビュー:色ごと師春団治


この掛け合いが小気味よい
この掛け合いが小気味よい

何度か松竹新喜劇の舞台で観ています。

この映画と同じく藤山寛美主演で。

上方落語の爆笑王・横紙破りとして有名な初代桂春団治の物語。しかし、実は初代ではなく、二代目なのですが、その名を大看板にしたということで、初代といわれているらしいです。

当代は三代目ですね。
初代とは逆の端正で上品な芸で、かなり好きな落語家さんです。

知らなかったのですが、この原作は本作よりも前に森繁久彌主演で映画化されているようです。こちらも観てみたい。

☆   ☆

さて、岡千秋と都はるみの大ヒットデュエットでも知られる通りの「芸人バカ一代」記

どこまでが史実かは知りませんが。春団治の元祖だめんず物語(w。

劇中には小文枝・染丸など、代替わりをして実在する落語家が出てくるのでややこしいです。

映画冒頭のキャストには《藤山寛美 松竹新喜劇》と書かれているので、追い出される前でしょう。
しかし、松竹勢は出ていないような感じです。

東映専属俳優と吉本新喜劇の俳優がワキを固めます。

藤山直美によると寛美は吉本新喜劇が大好きで、自宅ではモノマネまでしていたそうなので、寛美自身の御名指しかもしれませんね。

藤山寛美と平参平のからみというのも貴重かと思います。

☆   ☆

このお芝居は春団治とお抱え車夫の掛け合い(友情)がかなり見せ場になっています。

舞台では千葉蝶三郎の車夫が有名かもしれません。

ボクの年代では現在もテレビ・映画でも活躍している曾我廼家文童の車夫役が記憶にあります。

春団治とは主従関係で気の弱い役どころですが、この映画では一昨年亡くなった長門裕之が演じています。

いい男ですね。二枚目だ。

春団治の最初のヨメはん役が長門裕之の奥さん南田洋子なので、微妙な空気です。実際は長門裕之自身がだめんずだったようで。

長門裕之演じる「リキ」は春団治に対してはすごく従順なのですが、それは男として認めて惚れているからであって、立場は全くの互角です。

ヘタしたら春団治に手を上げます。

観ていて思ったのですが、どうもデフォルトでアクの強い春団治役の寛美がそれほど目立たないのですね。

途中まで長門裕之の「リキ」が持って行ってます。

シャイなお芝居がホントにかっこいいです。

☆   ☆

ご両人
ご両人

生誕百年の織田作之助原作で辰巳柳太郎主演の名画「わが町」でも、明るく可憐な大阪娘を演じていた南田洋子ですが、本作では一皮むけた姉(ねえ)さんを演じています。

で、可憐さは初々しい富司純子が担当。

田中春男の劇場主ははまり役。ほんと、この人ミスター大阪ですね。若い時の写真を見るとめっちゃ男前なんですけど。今回、役名「エビス」なので大きな耳たぶをつけてます。

東映京都作品なので、ネイティブ俳優には事欠かない。

京都に住んでいる富司純子のご近所さんのおかみさんは一言だけのセリフですが、微妙に京都弁。

あと、遠藤太津朗・山城新伍の京都勢もイイカンジです。

☆   ☆

しかし。

結果、このストーリーってこんなにひどかったかな、という印象です。

もお、クズとしか言い様がない。

遊びは芸の肥やしとは言いますが、やってることがちょっとひどすぎて看過できません。
それを諌めるのが長門裕之の「リキ」でラストはあの有名なシーンなのですが、全然バチが当たったとかないし。

それなりに幸せな一生で、周りの女子供が辛酸を舐めまくる。

「憎めない」的な感想の人もいるみたいですが、結構シャレにならない所業ですよ。

どうも、釈然としませんね。

それとラストシーン。

上記のように舞台と一緒。

演出が舞台用そのままなのですが、もう少し映画用に練った方が良かったように思います。

映画レビュー:SUCK


著者 :
発売元:CURIOUSCOPE/販売代理:アルドゥール
発売日 : 2011-03-22
SUCK:吸う。もしくはサイテー。

Iggy Popが出演してます。なので観ました。
Iggyの曲もバッチリ使われてました。「Success」
ヤツがくたばった後に w

あとAlice Cooperも出てました。違和感なさすぎで。

ROCKとVampireはなんでこう親和性が高いのでしょうか。

☆   ☆

いかにもよくあるフィジカル弱そうな売れないバンドが、吸血鬼に魂を売ることによってビッグになっちゃう。

けど、やっぱり吸血鬼は吸血鬼なんで、いろいろと不都合があるという、特に目新しいものはない大筋です。

Vampireは「吸血鬼」というよりは「食人鬼」に近いですね。

リアルなバラバラ死体が出てくるかとおもいきや、バンドのメンバーみんなでグルーピーの女の子を食べるシーンは食べるふりだけとか、こだわりがよくわかりません。

別にグロ映画でもホラーでもないんで、結構笑って観られました。

うん、かなり面白い。楽しめます。

いろんなロックがらみのパロディも出てきますし。

☆   ☆

吸血鬼と言えば、天敵ヘルシング教授。

今回演じるのはマルコム・マクダウェル。

「時計じかけのオレンジ」というよりは、自分にとっては「カリギュラ」がトラウマです。

シブい爺さんでかっこいい。

☆   ☆

日本に置き換えても出来る映画なんですが、さて、ここに出てもらえる大御所のロックスターは・・・と考えると、思いつかないんですよねえ。

多分、ジョー山中とか桑名正博とかなんでしょうけど、あっちがわに行っちゃってるからなあ。

中原淳一展


梅田阪急百貨店で開催中です。

生誕百年だそうです。

赤がきれい
赤がきれい

中原淳一の奥さん、葦原邦子がトップスターの男役所属していた宝塚歌劇も百周年。

企画されるべくして企画された展覧会。それが新装なった阪急百貨店で開催されるのも楽しいですね。

思っていたよりも大規模で、余すところなく画業が一覧できます。

作品の量が圧倒的で、堪能。

イラストレーター・画家・デザイナー・人形作家・・・

マルチクリエイターですね。

初期の作品には、ポーズなど全体的に竹久夢二の影響が色濃く見られます。

しかし、すぐにオリジナルに昇華していくところがすばらしいです。

いつも、「それいゆ」などの表紙で見る印象しかないですが、やはり原画はいいですね。

なんかよくわかりませんが、最近あまり聞かれれない「少女趣味」のお部屋
なんかよくわかりませんが、最近あまり聞かれれない「少女趣味」のお部屋

DTPに慣れきった目には、レタリングも含めた全体的な構成が一枚の紙に総合されているところが改めて新鮮です。

失敗は許されないのですが、それが当然、それしかなかった時代の緊張を含んだプロの仕事ということを感じさせます。

むすめさんの観覧者もいなくはないのですが、まあ、ほとんどはかなり昔のむすめさんが大多数でした。

実際に中原淳一にあこがれて青春時代を過ごしたであろうお嬢さんがたです。

申し訳ないだけど、ボクの脳内のPhotoshopのプラグインでしばし消去させてもらって、展示作品に集中させて頂きました。

出口には中原淳一に縁りのある著名人の色紙が沢山飾ってありました。

四国つながりのやなせたかしが94歳で、中原淳一とあんまり変わらず現役というのが、改めて(゜o゜;ビックリ!