syoujiki のすべての投稿

映画レビュー:ランゴ RANGO


著者 :
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
発売日 : 2012-11-09
個人的には洋画などで、ストーリーについていけない時がままあります。
外国の習慣で、その説明がなされていない事によるものであったりするのです。
ただ、大筋には影響しないので、訳がわからなくなるようなことはあまりないのですが、今回もそうでした。
書くとネタバレになりますので書きませんが。
細かい事を気にしなければ十分に楽しくことができます。

アニメーション作品でよくある擬人化ですが、このレベルが高いですね。
それぞれの動物の特徴を良くデフォルメして、記号的によくありがちな擬人化がなされています。
カラスのネイティブアメリカンや、ガラガラヘビの悪漢、リクガメの町長など。
ほんとに昔からよくありがちなのに、それでも愉快です。

デフォルメといえば、動物達のデザイン・所作をを極端に描いています。
E・Tの造形など、初見の感想は大体みな一様に「キモ!」だったはずです。
しかし、映画の半ばまでくると、何故かそれがキュートに変わってくるのです。
あれはやはり、造形の妙なのでしょうか。
本作のヒロイントカゲも、最初はなんとブサイクなデザイン、と思ったのですが見慣れると非常に可愛らしく感じてきます。
最も主人公ののカメレオン@ジョニー・デップは最後まで今ひとつだったりもしますが・・・。
なんで、首が折れ曲がってるのか、気になって仕方がない。

全体的に「荒野の用心棒」をイメージして、小動物達に置き換えた大人の鑑賞にも耐えるアニメーションです。

映画レビュー:本日休診(1952)


著者 :
松竹ホームビデオ
発売日 : 2008-06-27
井伏鱒二の原作はかなり以前に読んだ記憶があるのですが、映画を観ても全く思い出せません。
同じ文庫本に収められている「遥拝隊長」の方はそれなりに記憶あるのですが。

本作で主人公の人情医師をにこやかに演じるのは柳永二郎。あまり主役を張る俳優ではありません。
この地味な主人公の周りを固めるのが、派手でアクの強い俳優陣。オールスターといっても過言ではない。
にも関わらず、決して周りに持っていかれることなく、地味なまま主人公たる柳永二郎は、けだし名優というべきでしょう。

舞台は終戦直後の東京。みんながみんな極端に貧乏です。
そして戦争の傷跡も生々しく残っています。

そんな中で初老の医師・柳永二郎は診察料も殆ど請求せずに診療します。
あまつさえ「本日休診」にも関わらず、次々と来訪する患者の対応に追われ、往診までこなしすのです。

色っぽい姐さんを演じる淡島千景。
(本作と関係有りませんが、いつも扇千景と淡路恵子の三人の名前がごっちゃになります)
小津作品にも良く出ますが、若いころはすごく可愛い美人ですね。和装も洋装もすごくいい。

その情夫役が鶴田浩二。東映に流れ着くついてスーパー任侠に定着するまでは人形のような二枚目時代もありました。
本作でもやくざの役ですが、少し滑稽な役回り。

淡島千景の兄を演じるのが、人はいいけど仕事をしないろくでなし。演じるのが中村伸郎。こういう役は珍しいですね。

医院の看護婦を演じるのが岸恵子。まだ花開く前の初々しく可憐な雰囲気です。

そして、インパクト大で、なんで?と言う感じなのが、三國連太郎。
戦争で怪我をしたのか、正気を失っています。映画の中ではダイレクトに気違いと言われてますが。
この偉丈夫で男前が、自分を軍隊の指揮官と思い込み、誰かれ構わず命令しまくってトラブルを引き起こします。
確か、「独立愚連隊」か何かで三船敏郎も狂った上官をコミカルに演じていました。
こういう普段スキのないような二枚目が狂人を演じることで戦争の悲惨さを描こうという狙いなのでしょうか。
一見無駄とも思えるキャスティングです。

レイプされた娘を親切に面倒をみるゴミ拾いのおばさんも、自分の息子(佐田啓二)の嫁にという展開となると、即座に拒否するという展開が有ります。
このようなシビアな問題提起も織り込まれ、安直な人情喜劇映画ではないところを感じさせます。

しかし全体的には、観終わって晴れ晴れとした気分にさせてくれる佳作と言えるでしょう。

読書レビュー:日本懐かし自販機大全


以前からYouTubeでよく観ていました。

ミュージシャンでもあり映像クリエイター・ウェブデザイナーでもある作者の、レア自販機サイト。
YouTubeはオリジナルのギターもすごく良いのです。

自分としては、富士電機の天ぷらうどん自販機がひたすら懐かしい。

自販機の神としてネットにも度々出てくる田中さんを大フィーチャー。ネットで観る以上の発見はありませんが、丁寧に作られた良い本です。

YouTubeサイトはこちら  http://bit.ly/1NjbtFE
オリジナルサイトはこちら  http://jihanki.michikusa.jp/

映画レビュー:パンズラビリンス


著者 :
CKエンタテインメント
発売日 : 2008-03-26
ギレルモ・デル・トロは凄いですね。いいですね。
パシフィック・リムもなかなかでした。

ダークファンタジーと銘打ってますが・・・
PG12指定なのですが、私の印象ではR15+が妥当なのではないかと思います。
主役の少女が何歳なのかは知りませんが、心配になってきます。
必要以上にグロくコワイ。
と、同時に同じくらい魅力的。

「ペイルマン」の造形と描き方がすばらしい。
水木しげる@鳥山石燕描くところの、妖怪「手の目」からインスパイアされてるのでしょう。
あんな不快なビジュアル化はなかなかできません。

リアルな内戦の描かれ方と、パラレルで描かれる異世界のなんとも言えない違和感がいいです。

7~80年前のヘイトスピーチ(メッセージ)まとめ


近頃ネットで目立つのが中韓を貶めるヒステリックな内容の記事・書き込み。

それらをまとめたサイトまでありますが。

大手のニュース記事の反応でも脊髄反射的、何が楽しいのか、親の敵(かたき)なのかという醜悪なFacebookエントリーなどがあります。
続きを読む 7~80年前のヘイトスピーチ(メッセージ)まとめ

読書レビュー:古都


一応、郷土の超有名人なので常に意識はしていましたが、これまでに読んだのは
「伊豆の踊子」「雪国」くらいのもので、それもはるか昔のことでした。 続きを読む 読書レビュー:古都

映画レビュー:終戦のエンペラー


終戦記念日に観る。思いの外よくまとまっており、出演陣も魅力的。

米国内では、昭和天皇賛美ということで、非難も大きかったらしい。まあ、そう言われても仕方ないのない展開かとも思います。肝心な部分は史実に基いているとは思います。
良くも悪くも「天皇」がいかに日本人の精神的支柱であるかが、多少は分かってもらえるか。
続きを読む 映画レビュー:終戦のエンペラー

100均当たり情報:泉州タオル


towel
泉州はタオルと玉ねぎ

何気ないもので、探すと見つからないものってあります。
自分だけがスタンダードだと思い込んでいたもので流通に乗っていなかったり。
どうしても名前がわからないものだったり。
続きを読む 100均当たり情報:泉州タオル

100均当たり情報:ドリンクボトル~ランニング用


時の流れは早いもので・・・気になりつつも、気がついたら6ヶ月放置していました。
自分のために日々綴ることが目的であるので、淡々と記録していきましょう。

5年目の正直で、大阪マラソンに当選してしまいました。「しまいました」という言い方が、自分の芋引いてる感を表しています。 続きを読む 100均当たり情報:ドリンクボトル~ランニング用

映画レビュー:百円の恋  一押しの安藤サクラ


100円の恋

映画とは関係ないですが、本作の主人公は安藤サクラ演じる役名を斉藤一子(いちこ)と言います。

年明けにボクに一つの訃報が入りました。もう、25年は会っていなかった昔の仲間が自ら命を絶ったというしらせでした。昨年末になくなったということです。
大変に温厚な人でしたが、いかにも幸薄そうな人でもありました。
続きを読む 映画レビュー:百円の恋  一押しの安藤サクラ