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胃がん その8 副作用について


副作用
つらいっす・・・

抗がん剤の副作用

私は癌細胞と転移の怪しまれる胃周辺のリンパ節は残らず摘出しました。
なので、今後は再発の危険を観察していかなければなりません。

そのために抗がん剤としてts-1という薬を服用しています。
予定は12ヶ月です。最もその後の経過観察は5年間ありますが。
服用の仕方はいろいろあるようですが、4週間服用してその後2週間は休薬するパターンです。

もっと辛い人が山ほどいるなかで、告白するのは気が引けますが、このts-1の副作用も結構辛い。
服用を開始する前に、辛くて途中でts-1を辞める人も少なからずいるというようなことも主治医から聞いていました。
服薬予定は1年間。辛ければ6ヶ月で止めても良いという話でした。
胃がんではないものの、他癌の臨床で6ヶ月でも12ヶ月でも薬効に変わりはないという結果も出ているそうなので。

で、6ヶ月が終わるという頃、主治医に服薬をやめたい旨をポロッと訴えた処、最初とは打って変わって続行した方が良いという意見。

そりゃそうなんでしょうけど・・・辛いのよ。

セカンドオピニオンでもないのですが、同時に長年受診している心療内科の先生にも相談したところ、専門外ながら続けたほうが良いでしょうとのこと。

二人に言われたのならしょうがない。
続けることにしました。

この薬が4週分で約25,000円。一日あたりにすると約900円ほど。高い。
ホントに辛ければ抜薬して良いとのことですが、この値段を考えると気軽に抜くこともできない。
抜いた薬は何故か廃棄しなければならず、次月に回すとこできないので。なんでだ
(# ゚Д゚)

この薬は癌細胞を攻撃するわけですが、同時に正常な細胞も攻撃する。
なわけで、副作用としていろいろ不具合がでるわけです。

・吐き気、悪心
・下痢(待ったなし)
・腹鳴(たまらなく気持ちが悪い)
・爪、皮膚が弱くなる。
・ガス過剰
・味覚障害(思いの外辛い、何食っても旨くない)
・神経障害/手のしびれ(ものを落としたり)
・視覚障害(霞んで見えない)涙目(止まらん)
・慢性鼻炎の悪化(つまり、涙と鼻水がとまらん)

その他・・・

特に最近視力障害が酷いです。ものが3重に見えます。
信号や満月が全部ミッキーマウスに見えるのです。
TDLのマーク参

照。

ま、お陰様で髪の毛はふさふさのままです。ハゲるのは絶対イヤだ。

ts-1の副作用一覧に出ておらず、主治医も首を傾げる副作用(?)が出ているので、書き留めておきます。

仕事が休みの時に限って、ひどく出ます。やはり気が緩むせいでしょうか。

胃がん その7 サケについて


BAR
ストレート(ニート)が好きなのも、どうも…

ボクは酒が好きだ。
呑むのも好きだし、ウンチクも大好き。酒場の雰囲気はたまらない。

しかし、アルコールには弱く、30歳までほぼ呑まなかった。
結局、それほど弱いわけではなく、呑み方の問題だったのかもしれない。

そして、昨年の胃がんによる胃摘出手術を経て、再び酒のない日々へ。
手術をするまでは、休肝日のない毎日だった。酒のない日々は考えられなかったし、禁酒など考えもしなかった。

今は胃が元の四分の一しかない。
胃の入り口が噴門部で出口が幽門部と呼ばれる。
それぞれが機能することにより、胃は「胃袋」としての役割を果たす。
ボクの場合、幽門部側を切除したため、理屈としては底の抜けたレジ袋状態のはずである。

呑み喰いしたものは、本来は一旦胃でストックされて消化されて少しずつ腸に送られるものが、底が抜けているためダイレクトに腸に届く。
聞いたところによると、アルコールは大体胃で吸収されるらしい。
ダイレクトに小腸に送られたアルコールは、一気に吸収される。
その結果悪酔いを招く。
正常に酔えないと酒も旨くないというもんだ。

というわけで、呑まなくなって半年を越えてしまった。
幸い、良い酒は自宅には置いていなかったので、それを見て指をくわえるということもない。

行きつけのBARのマスターには事情を話して握手をして店を出た。
アイル・ビー・バック!!というやつだ。

ただ、アルコールに関する書籍を集めており、それがむなしく書棚に並んでいる。

癌を発症してから購入したものが、村上春樹著「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」。
夢に描くスコットランド・アイラ島の風景が描かれている。

潮風とピート香を味わうだけのためにも、訪れたい場所だ。

時間も金もないし、パニック障害もほぼ収まったとは言え、長時間のフライトに耐えられるかはもう少し自信がない。

このまま、禁酒の人生を送るつもりもない。

そもそも。
酔っぱらいは大嫌いだ。自分の価値観として、酒は酔っ払うために呑むものではないと思っている。
「酔っ払う」というマイナスイメージではなく、「酔う」というプラスイメージ。

基本、「酒は一人で酌(く)むもの」。確か、昔テレビドラマで藤竜也が言ってたような気がする。
彼は小奇麗な居酒屋のカウンターで静かに呑んでいた。

しかし、気のあった複数名でヤる酒も良い。
なんだろう、酔うほどに同じ空気を共有できる。脳みそに共有クラウド部分ができるような錯覚が楽しい。

さて、胃切除後に呑み喰いが元通りになった体験談も良く目にする。
本当にそんな日がくるのだろうか。

まだ抗がん剤治療が半年ほど続く。

マラソンランナーとしての復活と酒呑みをして復活後を抗がん剤治療の終了からに設定しており、現在は雌伏の時と考えている。