月別アーカイブ: 2016年11月

戸川純LIVE!!


11月16日。少し前ですが、戸川純ちゃんライブにいってきました。ゲルニカ時代から好きだけど、ライブに行くのは初めてでした。
場所はOSAKA AKASO。昔のバナナホールですね。

私はパニック障害で人、の多い狭い空間は全くダメだったのですが、最近は大分とましになってます。

戸川純ったって、今日日はそんなに集客ないだろうと思ってたのですが、豈図らんや、どんどんと入ってきております。
結果、かなり前の方で鑑賞することができました。もちろん、オールスタンディング。

客層は当然結構年齢高めですが、20台前半ぽい女の子なんかも結構いるようです。

余談ですが、LIVEの最終近く、前にいた若い女の子が急に貧血かなにかで倒れて、間一髪後ろから支えました。
その後、大丈夫ということで笑顔もみせてくれてたので一安心です。

登場した純ちゃんは、ネットの噂通り、かなり増量しておりました。
でも、やはり戸川純は戸川純。滑舌の悪さに磨きがかかっているにも関わらず、MCもたっぷり。長州力レベルではあります。

腰も悪くしているらしく(なんとかその情報は聞き取れた)、ほとんど座ったままのパフォーマンスでした。
にも関わらず、オーディエンスを引っ張っていく力はさすがです。

最近の活動はそんなにチェックしていない(あまりない?)ので、知らない曲ばかりかなと思っていたのですが、ゲルニカ時代の曲や昔の楽曲を多く演やってくれたので大満足。
まさかの「眼球綺譚」に始まって「バーバラセクサロイド」「蛹化の女」「諦念プシガンガ」などノリノリでした。

アンコールは「パンク蛹化の女」。
このときだけは純ちゃんもさすがに立ち上がってくるくる回っておりました。
これをやられた日には、満足して帰るしかないですわね。

全体的にお腹一杯になった好ライブなのでありました。

まもなく35周年ライブもあるみたいです。

胃がん その6


腹痛
痛み、こんなもんじゃないですが・・・

自分のためにもご同様の方にとっても、もっと細かに記録していった方が良いのはわかっているけど、結構日々を乗り越えることに精一杯な今日このごろです。

5月に胃の摘出手術を行って約半年。最近はそこそこ慣れてきたかなと思っていました。

しかし、その油断をついてというか、でかい副作用に襲われました。
少々食えるようになったのと、食わないといけないというプレッシャーで、飯を食っていました。

あと、かなり疲労も蓄積していたと思います。

朝マックを機嫌よく食っていたのですが、食い終わった10分後、徐々に腹部に痛みを感じ、それが耐え難いものに変わってきました。

腹の中を電動ドリルでかき回されるような激烈な痛み。初めて経験する痛みです。

とても席に座っていることができずにトイレに行きました。

リバースすることができれば少しましになるかもしれない。
しかし、戻すというのは食べたものをしばし溜めておく胃袋があってのこと。
胃袋がない今となっては、思い通りに吐き戻すことも出来ません。

おそらく約1時間ほど、塗炭の苦しみの内にすごしました。

朝マックも軽いもので、それほど量のあるものではありません。
元々食べるの遅い方で咀嚼も充分にしています。
なにが悪かったのか。

なんとか痛みも治まり、帰宅しました。

そこからが私の愚かしいところなのですが、さっきまで死ぬほど辛かったのに、また数時間後に昼食にインスタントラーメンを作ってたべてしまったのです。
共通する点として、食べている最中は全く問題がないのです。

で、食べ終わって10分ほどすると、地獄の苦しみが。
ほんと、泣きそうな痛み苦しみなのです。

ラーメン完食後、やはりあの激痛に襲われました。

袋麺だし、もやししかトッピングしてないし、そんなに量はありません。

又1時間ほど泣きながら苦しんだ後思いました。

これでは日常生活を送れない。

食べないと仕事もできないし。食べる度にこの苦しみがあったのではなおのこと何もできない。

主治医のいる病院に電話をしましたが、担当医はオペ中で対応できないし、連絡が着くのもいつになるかわからない。

仕方ないので、救急外来で受診することにしました。

結果、痛み止めをもらうしかどうしようもなかったのですが、その時は専門外の若い救急担当医であったので、次回担当医に受診してもらうことで帰ってきました。

幸い、診察の最後の方に手術を終えた担当医が、血の付いた履物のまま来てくれたので、少し安心できました。
次回、胃カメラを飲まなければいけないかもしれない。憂鬱。

と、いうように術後、少しなれてきたかと思っても油断は禁物です。1年間くらいは用心した方がよいでしょう。

読書レビュー:~遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白~ 飛田で生きる


飛田新地。最後の遊郭と言われる場所。
橋下さんが顧問弁護士を勤めていたとも言われる。

この地のルポとして、かつてこの本「さいごの色街 飛田」の書評を書いた。

しかし、飛田は取材など基本的に受け入れない。
本当の姿は描かれない。
これだけ海外からの旅行客を受け入れるようになっても、ネット発信なども拒絶している。
中国人客はここでも相変わらず嫌われているようだが。

この秘境とも言うべき飛田新地をなぜここまで具体的に赤裸々に描くことができたかというと、それは著者が元飛田の店舗経営者で、現在も女の子のスカウトマンであるということ。
つまり、昨今攻撃されている飛田の防衛に立ち上がったということ。

飛田遊郭(料亭組合)は、著書によると、厳然としたルールがあり、それに基づいて働く女の子を守っているのだとか。

人類最古の職業であり、どこまでいってもなくならないであろう風俗産業。

大阪府に関しては1990年の花博を機にソープランドが廃止された。

しかし、何故か飛田・松島などの風俗街はそのまま。

本書のあとがきによると、隣区・阿倍野再開発で建築されたタワーマンションの高層階から飛田遊郭が見渡せ、ネットの書き込みなどで悪所として攻撃されているのだとか。
併せて2016年11月現在、2025年に誘致予定の大阪万博開催に伴って、またもや危機に直面しているのかもしれない。

遊郭存続の危機に向けて牽制する意味での本書出版なのかも知れない。というか、当然その意図はあるでしょう。

それらを考え合わせても、よくできた本であると思う。

飛田で遊郭を経営するための段取り(資金など)であったり、女の子確保のノウハウなどが余さず書かれており、遊郭経営入門のような内容でもあります。
良くあるカフェやカレーハウス開業のノウハウ書みたいです。

しかも文章がうまい。私が関西人であるためかも知れないが、リアルな大阪弁でのやり取りもリズムよく進行していき、ダレさせない。

先述の飛田防衛意図があったにしても、悪所ならではの必要性。現在はかつての人身売買的な女郎屋とは一線を画し、働く女の子の将来や人権も考慮した「働く場所」であることを主張している。

勿論、身内や近親者がこのような場所で働くことを黙認できるかというと、確実に無理なので悩ましいところではあるわけであるが、一個の人格を有した成人女性が自らの判断で選択する場所としては存在しても良いのかなとも思う。

少なくとも個人的にはホストクラブにハマるよりは前向きかなと思うし。
と言っても、ホストクラブに入れ込んで、てっとり早く稼ぐために飛田にくる子も多いようだが。

著者は飛田での経験しかないので、他の五新地(松島・今里・滝井・信太山)や、その他かんなみ新地等については触れられていない。
他の新地が飛びたほど整備されているとは聞かない。飛田は段違いに生き残りに貪欲なようだ。