ホリエモンといえば、一昔前というか、今でもある程度以上の年代の人からは嫌われている印象があります。
多分、一言で言って既存の常識にとらわれないというより破壊しているからでしょうか。
本書でも相変わらず気持ち良いほどそのような持論を展開しています。
ボク自身は保守的だけどパンクという人間で、彼が登場してきた時から結構好ましく見ていました。
まあ、実際牢屋に入っていたのだから問題はあるのでしょうが。
まず、冒頭から情報のシャワーを浴びろ、と。
しかし、現代人の脳は過度に働きすぎなので、休めなければならないと締めくくり、どっちやねんという感じ。
でも、確かにその両方とも正しい指摘であると思います。
要はバランスですね。
具体例をたくさんあげていますが、その中で特に目に止まったのが、銭湯について。
ボクは銭湯ファンで、あちこちの銭湯に入りに行きます。
最近はメディアに銭湯が取り上げられ話題になることも多いのですが、やはりどんどんとその数を減らし、存亡の危機に瀕しているいる現状に変わりはありません。
ホリエモンは銭湯にも興味があるらしく、復活させるためにかなりドラスティックなアイディアを出しています。
自分でやる気はなさそうですが。
確かにそれらのアイディアもアリだとは思いますが、やはりなんか違う。
それで銭湯経営という見地からは新しい地平を切り開くことはできるでしょうが、銭湯ファンからはソレじゃないとしか思えません。
1ユーザとしては「ケ(日常)」としての銭湯に魅力があるのであって、「ハレ(非日常」」の場を求めいるのではありません。多分。
店主と手伝い一人のカウンターだけの居酒屋に行きたいのに、チェーン展開の店ばかりになってはつまらない。というような感じでしょうか。
そこのあたりがホリエモンとの同調に限界を感じました。
全体的には非常に時代を捉えた良書であるとは思います。