
ほんとは「シューマンズ カフェブック」を観に行く予定だったのけど、時間が合わなくなったのでこちらの映画にしました。良いという評判を聞いたもので。
見事に対局に位置するような作品なので、直前に試合相手が変わった総合格闘家のような気分です。
「孤狼の血」タイトルにはイマイチそそられませんでした。
役所広司と松坂桃李のダブル主演。このダブル主演というところがちょっとミソ。
本作品は古舘伊知郎も「アウトレイジに対する東映の答え」と、流石の名評価をしています。
「アウトレイジ」が「仁義なき戦い」をリスペクトしつつ、脱却しようとしている感じなのに対し、本作は乗っかってというか「1954ゴジラ」に対する「シン・ゴジラ」という作りでしょうか。
映画の冒頭、まずオープニングでムチャクチャにされるのが駿河太郎だとは最期まで気づかなかった。この人はちょっと好きです。
主役1:役所広司の安定感はさすがです。
主役2:松坂桃李は最近好きです。なんか。
それにつけても「ガッチャマン」はひどかった。
旬の松坂桃李と鈴木亮平と綾野剛を使ってなんでああなるんでしょうか。
あと「ルパン三世」も
・・・関係ないですね。
本作はR15指定。
見に来ているのはオッサンというよりは初老の男性が多かった。
やっぱり「仁義–」の夢をもう一度なんでしょうか。
例外で一人だけで観に来ている女子がいたけど、多分松坂桃李ファンでしょうね。
多分後悔したんじゃないかな。
いや、後悔させる映画なんです。
無駄にリアルにグロくて超ドSなんです。
ネタバレじゃないけど、そういうのがムリな人は行かない方がいいかもしれない。
東映といえばVシネですが、そっち系の人たちは今回出ていません。
出してしまうとどうしてもVシネ臭がしてしまいますし。
しっかりと最近の東映ぽく、劇場映画の高級感を出しています。
「アウトレイジ」は中野英雄とか白竜とか出てましたけど、それほどVシネしてなかった。
それと、やはりアウトレイジと被っちゃうキャストがちらほら。
石橋蓮司とか。蓮司さんも最期はやっぱり悲惨な感じ。これはお約束なんでネタバレじゃない!
ピエール瀧も安心して見ていられる俳優になりましたねー。
今回はちょっと格好良かった。
で、このグチョグチョでグログロな映画の中で奮闘する一服の清涼剤的な役柄が松坂桃李なわけです。
うん、よくできた映画だと思います。
ただ、「仁義–」シリーズのようにセリフを覚えるまでヘビロテできるかというと、そういう感じでもないかな。
★★★★☆
※ホント、関係なですが、何を思ったか前の方の席を選んでしまったのですが、シネコンとかだと最近のスクリーンはやたらでかい。
視界に全部収まりきれないのと、手持ちカメラ多用(「仁義–」の影響か?)のお陰で気分が悪くなり途中で一番後ろの席に移りました。
こんなのはIMAXで観て途中退場した「インセプション」以来でした。学習しよう。