映画レビュー:復讐するは我にあり


ホラーとか、もういいわ

観たいなーと思いつつ、観られてない映画は沢山あります。この映画もその一つでした。

もう一つ、「鬼畜」と並んで観たいリストに入ってたんですが。多分こちらから観てよかったかな。

比較するのもどうかと思いますが、コワイよー(・_;)

どんなホラー映画よりコワイ。

度々書いてる「映画において、予告編を越える本編はない」という持論ですが、それは商業映画でショッキングなものはショッキングな描写があるということも一因です。

つまり、何種類かのショッキングな描写を散りばめてるわけで。

でも、この映画、基本的にショッキングなシーンてないんです。

あるとすれば、ボクとしては一箇所だけでしたね。

それも直接描くんではなくて、状況と音のみで。

つまり映画にのめり込んでいる想像力と感受性の強いひとほどダメージが大きいという。

緒形拳対三國連太郎、そりゃ反則だ

この二人が親子なんですね。濃すぎます。

実話を元に、大悪人の連続殺人犯人を演じるのが緒形拳。

で、敬虔な(???)五島のクリスチャンである両親が三國連太郎とミヤコ蝶々(!!!)ミヤコ蝶々の関西弁以外の役は初めて観ました。元々、東京の人ではありますが。

緒形拳と三國連太郎が、それこそ顔面10センチまで近づけて大熱演ですから、迫力が半端じゃない。それだけでお腹いっぱい。の、ところにさらに色々と口に無理やり詰め込まれるような映画です。

実はこの極悪主人公役のオファーが最初に来たのが渥美清だったらしいのです。すでに寅さんのイメージが定着していた渥美清はそれを壊すことができなくて、断ったらしいのです。

寅さん大ファンの自分としては、渥美清の冷血鬼というのも観たかったような観たくないような。

ちなみに「男はつらいよ」で、ミヤコ蝶々は車寅次郎の母親役です。そしてこの映画では緒形拳の母親でもある。

この二人は双子なのか。

後から知ったのですが、寅さんもこの映画の主人公も、何者にも縛られず己の好きなように生きている、という点では同じかもしれない。

「黒い寅次郎」と呼ばれているらしいのです。

そしてヒロイン(か?)を演じるのは元猪木夫人・倍賞美津子。

エロイにもほどがある。

ご存知の通り、こちらは車さくらの倍賞千恵子の妹。

となると、こちらも「黒いさくら」なのかしら。

深くて救いがなくて、ホント怖い映画です。

hukushu2013.9.6

息子の顔に思い切り唾は吐きかける父


あと、上にも書いた通り、セットで語られるのがこの映画の前作。緒形拳の悪役開眼とも言える映画「鬼畜」です。

ざっくりとあらすじは知ってるので、この映画を観たあとでは、ちょっと遠慮したい。怖すぎます。

体調の良い時に観てみたい。

しかも、こちらの映画も最初に主人公のオファーがきたのが渥美清。

今村昌平、よっぽど渥美清で映画が撮りたかったのでしょうか。

その他、本作は豪華演技陣と言って良いでしょう。

根岸季衣がちょっとかわいいです。

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