2008年公開の映画です。
実話に基づくストーリー。
で、このモデルの学校が、大阪府豊能町にある小学校。
そういえば、公開当時そんなことを聞いたような気がしました。
豊能町にある「北大阪ネオポリス」。割りと良く通るところです。
箕面市方面から山の中を抜けたところに、突如として現れる、結構な規模の北大阪マチュピチュ的な・・・
いや、ホントの北大阪マチュピチュはこっちです。「茨木台ニュータウン」。
どちらもバブル期の徒花です。
しかし、本作の設定は東京都の郊外ということになっています。それはそれで良い。
それはともかく、なかなかの映画です。
もっとも、どんな名優も、子どもと動物には勝てないとはよく言われる言葉ですが。本作はその両方が主役なんだから反則気味。
未見の映画「いのちの食べ方」にも通じる、原罪と向き合う、なかなか考えさせる映画です。
賛否両論というよりも、答えは出さないストーリー。
演じる子たちには白紙の台本が与えられ、本気で自分の言葉でディベートするシーンが長く続きます。
映画を見ているボクは、それをハラハラしながら見守る一人の大人になります。
有名なので、ネタバレさせますが、クラスのみんなが子豚から育てたpちゃんは食肉センター(屠殺場とは言わないのね)に送られます。
え、それで終わりか、というラストシーン。
あとはみなさんで考えてくだい、ということですね。多分。
ドナドナ。
原作本は読んでいないのでわかりませんが、実際にはどうしたんでしょうね。みんなで食べたんでしょうか。
クラスのみんなは苦渋の選択に当然、ゲーゲー泣いてますが、豚もたまったもんじゃないです。
1年間ペット待遇で飼われてたのに、ある日突然、「はい、今から君は産業動物ね」って。
豚の精神構造は知りませんが、聞くところによるとかなり知能は高いらしいので。
この企画を唐突に持ちだしたのが、妻夫木聡演じる担任教師です。その生命の大切を身をもって教えたいという試みは立派なんですが、子供と大した差もなく、ブレブレの意見しか持ってなさげで。
まあ、それは子供と同じ目線で悩んでるということでもあるのですが。
さて、この教育は果たして良かったのでしょうか。
映画を観て考えましょう。