カトウワタルの本棚
googleの各種ツールは本当に便利です。
なにかあると、ググるもしくはウィキペディアなどで検索します。もう、それはほとんど空気のように自然に。
そしてそれらの便利さが便利であると忘れかけた頃、ある本を読みました。
藤本義一著「よみがえる商人道」。読みたくて探したのですが、既に絶版になっているので図書館で借りました。
藤本義一さんのお父さんは商売人だったそうです。藤本氏自身はご存じの通り、直木賞作家で文筆家です。いわゆる商売人ではありません。サラリーマン経験もないそうです。
実業に就いていない人の説く商売論なので、それほどの期待をしていなかったのですが、案に相違してなんとも説得のある随筆集でした。
その中で心に残った言葉。前から知っていた言葉ではありますが、改めて…
「人の行く裏に道あり花の山」
私の生業としているIT業界も生き馬の目を抜く業界。次々と猛スピードで流行ものが出ては消えていきます。勿論、web2.0に代表されるような概念やベース・フレームは残っていくでしょう。
先のGoogleも、その最たるものです。
しかし、ツールはあくまでもツールであり、使われてはいけません。
依存すべきかどうかも…。おなじく同書に出てくる言い回しに「金○つかまれる」というのもありました。
Googleがマイクロソフトとは一線を画す、いわゆる「帝国」ではない事を祈ります…。
江戸時代の先人の知恵を煮詰めた言葉には、はっと気づかされ、足下を見ることを教えられます。
ライブドアやグッドウィルといった、あまりにも成長を急いだ企業というのはやはり無理があるのかな。