あんまりこだわりはない。
「吉田類の酒場放浪記」的な・・・。
10年ほど前の本なので、すでに閉店したお店もちらほら。
しかも、店主の年齢がかなり高いお店が多いので、店の存続以前に店主が健在であるかどうかが心配。
先述しましたが、「ぐるなび」や「食べログ」ではない、プロの手になる飲食リポートです。
しかし、吉田類さんににしても井上理津子さんにしても、「酒場」というわりには、それほど酒に拘らないような気がします。
井上さんはまだ、銘酒を色々挙げて説明してるので良いのですが、それでもトリビー的なノリで。
(日本)酒・焼酎は銘柄のうんちくなど語るのですが、ビールはやっぱり「トリビー」的な扱い。
それがボクとしては少し残念。
最も、居酒屋や普通の飲み屋に行って、店員に「ビールはなんですか?」と聞いても答えられない場合が多いしね。店側からしてそうなんだから仕方ないか。
アサヒスーパードライには金を払いたくないんです。それだったら第三のなんとかの方を選ぶ。
「ぐるなび」などと決定的に違うところは、料理よりも店の歴史や店主の人となり・魅力なりを紹介しているところ。
これはやはりプロの手になるものでしょう。
煙と宴会の嬌声などが充満しているところは苦手ですが、ふらりと一人で寄りたい店が多数紹介されています。
現在も営業中の店を探して内容が本当なのか確かめに行きたくなる本です。