箕面市は池田市と並んで大阪府でもかなり納税額の多い市です。
つまりお金持ちが多い。
功成り名遂げた芸能人が家を建てる確率が多い。
なので、もはや銭湯というのは存在しない。
これは他の市町村でも同じですが、銭湯そのものが絶滅危惧文化です。
箕面市は箕面温泉スパーガーデンが有名であり、駅前には最近足湯もできました。
その他にはスーパー銭湯もあります。
しかし、銭湯にいたっては・・・。
阪急箕面線の駅に直結する市場には今でも銭湯のコンクリート煙突に「階上スーパー温泉」の文字書かれ、その名残を留めているだけです。

だけど、実はあるんです。
知る人ぞ知る、銭湯が。
前から行きたかったのですが、つい行きそびれて本日になりました。
自宅からは1.5kmほどあるので、歩いて行くには億劫な感じ。
なので、愛車の折りたたみ自転車で。
阪急電鉄箕面線は小林一三が鉄道敷設に加えた住宅地開発を行った最初の地。
だからそれなりの歴史があります。
あまり区画整理できていない住宅地のどまんなかに件の銭湯はあるので、迷ってしまいました。
こんな時、心を入れ替えたグーグルマップのアプリは頼りになりますねえ。
車も通れない道を案内してくれたので、すぐに着きました。

表には薪が積んであるので、これで沸かしているのだなあと実感します。
自転車を停めて暖簾をくぐります。

脱衣場はもちろん年季はいってます。
25年前の古手川祐子や荻野目洋子のポスターが出迎えてくれました。
ポスターを留めているサビサビの画鋲が哀愁を誘います。
しかし、番台のオバちゃんが目の前に置いて見ている薄型テレビがイマイチ空気読んでませんね(;´Д`)
便利なものはなにも期待してはいけません。
ドライヤーもありません。飲み物もありません。
テレビではプロ野球中継が放送されていますが、あまり長居してくつろぐ空間でもないようで、風呂が済んだ客はとっとと帰って行くようです。
この銭湯は営業いしているだけで良いのです。
浴場に入ると、先客の年配が3人ほど。
多分、近所の人で自宅に風呂がないということは考えにくいので、好きで入りに来ている常連さんなのでしょう。
風呂場は20坪くらい。ニ槽でぬる湯と熱湯に分かれています。熱湯は深くなってます。
熱いお湯が苦手なボクはぬるい方でまったりしました。
Hot&Coldのカランセットが8組。そのうち3つほどはシャワーがなかったり壊れていたり。
そして、椅子が4つ。つまりカランとセットにはなっていないわけです。
もっかい言うけど、この銭湯は営業してくれてるだけで値打ちなんです。
ぬる湯で寝転んで見上げると、かまぼこ型の天井は水色のペンキがボロボロのハゲハゲ。
カランの上の鏡にはスポンサーの店舗の名前と電話番号が書いてあるけど・・・多分、すでに営業してないだろうなあ、ほとんど。
少ない客は全部上がってしまって、ボクの貸切になりました。
ふと見ると、4つしかない椅子は全部キレイに隅に並べられて、洗面器もその上に伏せられています。
さすが、パブリックな場所に土地柄を表しているのでしょうかね。
上がってもすることないので、ボクもそそくさと自転車に乗って帰路につきました。
うーん、手がかなりカルキ臭い。
最後にも一度言いますが、この銭湯は営業してくれてるだけで御の字の箕面市唯一の銭湯なのです。