昨年、大ヒットしました。
そりゃぁ、健さんのロードムービーです。外れるわけがない。
しかし、映画館に観に行った近くのオバサンの感想は、非常に退屈だったと。
そうなのかな。ハズレなのかなと思ってましたが。
このオバサンはあまり映画好きじゃないのね。
そりゃ、人それぞれでいいのですが、一体どこを観ていたのか、と。
何を期待して行ったのかと。
久しぶりに小一時間、問い詰めたい。
オープニングのカメラワーク。すごいですね。引きつけられました。つかみはオッケー。
そして話題の竹田城跡。この絵は良く撮れましたねぇ。
これが撮れるのは黒澤明くらいかと思いました。
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以下、ちょっとネタバレだよー。
この映画は勿論、健さんありきの映画なんですが。
今回に限っては、大滝秀治に全部もってかれた感が、どうしても。
先述のおばさん、この大滝秀治が観られただけで、もぉお腹いっぱいでしょ?
もう、秀治は死ぬ直前まで俳優として進化し続けましたね。
出番は少し、ほんの少しだけですが、完全に健さんかすんだというか。
ビートたけし・草薙君・佐藤浩市もいい線いってましたが、俳優としては格が違いました。
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多分、みんな老境に入った健さんの元気な姿が観られるのはあとどれくらいか、というのが映画鑑賞のモチベーションだったのではないでしょうか。
晩年の馬場さん状態で。
画面に手の甲が写ったりすると、やはり年齢を感じさせますが、声や動きはとても80歳超えているとは思えません。
漁船に乗ってなびく髪の毛もおかしいくらいふさふさです。
次回作はどうなのでしょうか。
個人的には最後にもう一本、老境のヤクザ、老いた(とは言いたくないけど)花田秀次郎をみてみたい。
もいちど言いますが、この映画は大滝秀治の映画です。