読書レビュー:さてみなさん聞いてください 浜村淳ラジオ話芸


誰だったか、親野新さんの著作だったか、浜村さんの軟派というか、ヘタレっぷりなエピソードを紹介していた文章を読んだ。

最も、親野新さん(だったとすれば)のほうが、余程ナマッチろいエピソードに事欠かないようにも思うのだが。

で、知らず浜村さんの「はんなり」トークとも相まって、そのようなイメージを持ってしまっていたようにも思う。

しかし、近年の攻撃的言動などを聴いていると、全く軟派なイメージではない。

関西発ということもあるのだが、政治家なども名指しで批判(というよりも否定)しまくっている。

昨今の領土問題で極端な意見に走る風潮にも、政治と文化をきっちり分けるスタンスを貫いて世論を牽制しているように見える。

ラジオを「ありがとう浜村淳です」。「ごめんやす、馬場章夫です」が終了して、関西を代表する長寿番組である。

最も、現在はこの時間にラジオを聴くこともできないのだが。
3G回線でWebラジオを聴くのはつらいし。

たまに聴く機会があると、変わらぬ名調子に、この人はお化けかと思ってしまう。

体育会系とは無縁なイメージなのだが、高校の時は陸上選手だったのだとか。

若い時のキメ写真をみると、ちょっとミッチー(及川光博ね)にも似てなくもない・・・かな?

で、本人も言っているとおり、シャベリはクサイことこの上ない。もしかしたら、最後の謳いあげ調の継承者かもしれません。

なれるとこれがクセになる。

本書のあとがきを引用する。

『ぼくの歩んできた人生など、おもしろくもおかしくもない。
平々凡々たるものである。
そのうえ「生、長ければ恥多し」の諺どおり思い出すことさえ冷や汗いっぱいの月日だった。』

と、これは謙遜と受け取って良いのか。

綺羅星の如きスター達とのエピソードなど、自身もスターに近い位置にいればこそのことだし。

その中にあって、現在大御所と言われるスターたちのデヴュー時からを知っている稀有な存在になっている。

にも拘らず、全く衰えない芸に対して、上記のお化けとしての感想が出てくるのだ。

しかし、元々ボクはラジオで公開中の映画のストーリーを最後までしゃべってしまうのには正直イラついていた時期もある。

ネタバレされるのがすごく嫌いなのだ。

しかし、であれば聴かなければ良いのだが、それをできなくさせるのが、浜村節の芸の凄さか。

町山智浩氏の「トラウマ映画館」なども面白いのだが、きっちりネタバレさせてくれるので、映画を観るまで書棚で封印してある。

日常は現在も多忙を極めているようだ。

浜村さんの場合、アウトプット量がものすごい。

常々見習いたい部分で、アウトプットすることにより、インプットの量も自動的に増え、そのサイクルが大きな風車のようになっているのだろう。

ただ、手塚治虫のように、あまりにもその量が膨大すぎると、オーバーヒートしてしまう。

浜村さん、お元気でまだまだ現役を続けて頂きたい。

と、ほぼ、あまり書評になっていない。

ネタバレ芸に対するボクなりのアンチテーゼかwww

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