読書レビュー:阪急電車


ジモティなので、逆に読むのが遅くなった感じ。寝かしてたというか。

一読して、なんで映画化されたのかが良くわかる。

ていいうか、映画のシナリオみたい感じですね。

阪急電車、正しくは阪急電鉄といい、作品中にも一箇所出てくる。

宝塚駅で連絡する宝塚線沿線に済んでいるけど、今津線沿線に済んだことはないし、あまり行くこともない。

生活ゾーンと初詣沿線なので、それ以外に用事がないし。

「小林駅」を「オバヤシ」と読むと知ったのもかなり最近だ。

この駅も割りと重要な駅として出てくるが、まあ、降りても何もないしね。

「鴨川ホルモー」は京都を舞台にしていながら、京都弁が欠片もでてこない。もぉ気持ち良いくらいに。

この作品もあまり関西弁が出てこない。

関西学院大学の学生も主役なんだが、地方出身者ということで。

その他、ネイティブは数多く出てくる登場人物の中の1/3くらいかな。

マーケットを意識すれば、それも致し方ない。

作者はまだそこそこ若い女性であるので、半ば恋愛小説でもある。

それがまあ、オジサン読者にとってはなんかこっ恥ずかしいんですよね。

それはもう、田亀源五郎とか読んでるよりはるかに恥ずかしい。

かんべんしてほしい恥ずかしさだ。

しかし、これがアレですかね。

今時の草食系の恋愛なんですかね。

別に斜に構えるわけではなく、この理性については素直に尊敬しますが。

自分を振り返って、作中に出てくるヒールのチャラ男とは違う意味で、つくづくクズだったなと。

この人達が正しいのです。あるべき姿なのです。

言い訳すると、ボクらの時代はそれはそれで価値観としてはアリだったとは思うんですけどね。

肉食動物というよりは、本能とピカレスク的価値観がないまぜになったというか・・・。

それは置いといて。

片道15分を往復するという舞台で、なんとも楽しい物語が次々と織りなされていく。

大事件はないけれど。

自分もそうなんだから、今度晴れたらゆっくりと阪急電車今津線に乗りに行きたいなと思わせます。

なんで今津線?とか思ったけど、今津線だからちょうどいいのかな。
阪堺電車ではまた違った切り口になるでしょう。秘密のケンミンSHOW的なww

全国レヴェルで象徴的といえば、タカラヅカなんだけど、特に出てこない。

実際はタカラジェンヌがうろちょろしてたりもするのに。

さて、文庫版あとがきがなんと、故・児玉清。

あの読書人があとがきで手放しで作者と作品を褒めてます。

意外です。

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