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読書レビュー:電子書籍の衝撃


佐々木 俊尚
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2010-04-15

佐々木俊尚さんの電子ブック⇒情報リテラシーのパラダイム変換解説啓蒙書。
珍しく、攻撃的です。紙の書籍から電子ブックへの変換と、全文検索を目指すGoogleの存在意義を説いています。正直、Googleに依存しながら、盲信はするまいと思っている自分ですが、佐々木さんはより一層性善説に基づく集合知への信頼が強いように見えます。
明治以降の日本の書籍・雑誌流通から解き明かし、現状の閉塞的状況を解体すべしという先進的な論調を分かりやすく具体的に書いていると思います。
ケータイ小説やライトノベルというものは全くわからなかったので、それらがどのようなもので、どういうポジションにあるものなのかがわかったのは大きな収穫でした。
キンドルやアイパッドには非常に期待があり、わくわくしています。
実際、アイパッドでの読書というのにはまだ、抵抗がありますが。
新書にしては大著ですが、面白い内容です。

読書レビュー:読書進化論 人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか 小学館101新書


勝間和代さんに関しては、色眼鏡をかけず、実績と照らし合わせて、吸収できるとここはさせていただこうという感じ。
で、知識を吸収する上での基本である読書論。ウェブとの両立を最も早く行い、紙の読書にインタラクティブな方法論を持ち込んだ先駆者でもあります。
最初は具体的な事例と施策の解説で面白かったのだが、三分の二くらいから、なんか、本の売り方戦略みたいになってきて、斜め読みにしました。
相対的には面白く勉強になります。
モチベーションアップにも。

読書レビュー:結局、女はキレイが勝ち


勝間 和代
マガジンハウス
発売日:2009-12-17

この本、Amazonでのレビューがエライことになてます。
http://amzn.to/8gZf6c

済みません。私もかなり前に本屋で立ち読みしただけです。男が買ってもどうなのよ、と思って。

パラパラなんですけど、このタイトルが惹句でないことはわかりました。
なんか、自分がキレイということが前提になってまして、えぇぇ・・・です。

あなたがキレイ(とりあえず)な事と、今のポジションとは因果関係ないと思います。

前から思ってたけど、真正面以外はダメな顔なんですよ。

ちょっと、角度をずらすと、ゴツイからなんか、ごつごつしてて。
最近、力石を連想してしまうんです。

みんなの袋叩き的レビューも宜なる哉(;´∀`)

多分、釣りだとは思うので、そういう意味では大成功?

読書レビュー:知らないではすまないニッポンの政党 (アスキー新書)


田原 総一朗
アスキー・メディアワークス
発売日:2010-07-10

田原流のきりくちですが、客観的に時系列に分かりやすく書かれています。
なんか、池上彰が乗り移ったようなわかりやすさ。
民主党を中心に、つまり、現在の国政の成り立ちを説明しています。

渦中の鳩山由紀夫と書こうとして、ま、小沢さんも管さんも渦中の人かと思い直しました。この三人についても詳述。

かつての藤原弘達のように、、大組織に喧嘩うるようなポジションではなく・・・生テレビでも結論は出さないんですよね。見てる人が判断してくださいと。

政治の語り部としては一流か。

読書レビュー:なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか 祥伝社新書


書かれているデータは間違いないのだろう。
ほぼ、筆者の主張には同意する。
ボクの記憶では、まだ、椅子のないパチンコ屋もあった。もちろんハンドル式。手で弾くのには体力的な限界もある。パチンコとはそうあるべきものだったのだ。
この本を読むまでもなく、テレビの過剰なCM等には、常に苦々しく思っていた。
パチンコは全廃するしかない。

読書レビュー:アップルvs.グーグル


これまで読んだ数冊のナビゲーター的な本とかなりカブる部分がありますが、一回読んだだけでは腑に落ちない点もいっぱいあるので、こういう場合は復習的に読めていいんじゃないかと思います。上手に斜め読みすれば。
といっても、この本も大変上手にまとめてくれています。
この3社がどのように覇を競うかというのは間違いないでしょう。(スティーブ・ジョブズの体調が心配ですが)
電子書籍を軸にして、クラウド及びプラットフォーム、デジタルデバイスの覇権を予想していきます。
3社と言いましたが、そこに加えてマイクロソフトとセールス・フォース・ドットコムを加えて三つ巴ならぬ五つ巴となるだろうとのことです。マイクロソフトのクラウドサービスというのも今ひとつぴんとこないし、最後の企業はアメリカ国内のみらしいので、全然わかりません。調べてみましょう。
一番きになるのはキンドルなのですが、結局日本の著作物はデジタル化を拒んでいるようなので、英語文化圏に比して立ち遅れていくことでしょう。ますますガラパゴス化していくのですが、どうせ開国するのであれば(多分そうなるでしょ)早い方がいいとおもうんですが。
とりあえず、京極先生に期待か。

読書レビュー:「結局、女はキレイが勝ち」・・・?


勝間 和代
マガジンハウス
発売日:2009-12-17

 まあ、勝間本は何冊か読みましたよ。否定もしないし、勝間さんはリスペクトしてます。

 でも、これはどうよ。主張は・・・読んでないけど、多分問題ないと思う。

 けどね、このタイトルでご自分の顔をでかでかとっていうのは、なんか違うんじゃないか?周りは誰も止めなかったのか?

 とりあえず、昨日は香山リカ先生の本を買いました。こっちを読みます。

読書レビュー:富三郎&新太郎兄弟


勝新太郎
Amazonランキング:30514位
Amazonおすすめ度:


 気になってたのだが、去年、プロ書評家吉田豪が復刊させました。彼というか、ヤツが復刊の手配を(結構苦労だと思う)したのだから、ハズレはないだろう・・・と。

 カツシンの一代記。自伝。書きあげて間もなく他界するので、ほんとに一代記といってもいいだろう。

 特に派手さはなく、ましてや、ドラッグで捕まったことなど、ほとんどネタにはしていない。

 オリジナルは言わずもがな、リメイク版の「座頭市」を見たときに、なんとすごい人かと思ったもんだ。

 そのバックには、ホントの意味での遊びは芸のこやしというライフスタイルがあったのだ。

 いや、もっと真っ芯にはナチュラルボーン芸人としての資質が大きい。

 エピソードの一つ一つがほんとにスター。尋常じゃやない。構成も見事。本でもいかんなく才能を発揮している
 

 陳腐な言い方だけれど、こんなぶっとい役者はもう出てこないだろう。


 こちらもプロ書評家、吉田豪が復活させた山城新伍が若山富三郎と勝新太郎兄弟のとんでもないエピソードを語ったナイスなエッセーです。

 本来、山城新伍は若山組の人(自身ではフリーランスと言ってますが)で、根っからの東映俳優です。あまり、勝新太郎との接点はないと思うのですが、やはり、仲の良い兄弟なので、いろいろと接触もあったのでしょう。

 かなり以前に読んだので細かい内容は忘れてしまいました。

 面白かった記憶だけはあるので、も一度読んでみよう。

読書レビュー:猛スピードで母は


長嶋 有
Amazonランキング:196410位
Amazonおすすめ度:


 なぜだか、妙にこのタイトルとカバーイラストが気になってたんである。
もう、大分と前に。
 いつのまにか時間がたち、読むのが今になってしまった。

 二編「サイドカーに犬」「猛スピードで母は」が収録されているが、後ろに収められている「猛スピード」から読み始めた。

何ということもない、いわゆるドラマチックな展開というのもあまりない。ただ非力な少年の心の動きが胸にせまる。

 そして良くある光景が淡々と描写されていく。いい感じの小説である。

 前者の方が幾分エピソードがハイテンポに進んでいく感じだ。

 好感のもてるまだ若い作者である。

 他の作品も読んでみよう。

読書レビュー:破滅の美学



 復刊しているのを知らず、古本で買ってしまいました。これで二回目の復刊です。
ということは、やっぱり名著だということですね。

 ちなみに幻冬舎版は絶版です。

 著者は東映で数々の脚本を書いてヒットを飛ばし続けた名脚本家。最も有名な
のは、やはり「仁義なき戦い」でしょう。

 時代劇〜任侠〜実録路線といった流れでその緻密で精力的で危険な取材秘話
などを、ヤクザの変遷を実録的に読ませてくれる。

 非常に興味深く面白く読めました。

 自信の軍隊経験も交え、ばくち打ち(ヤクザ)と軍隊の関係などほんとにおもしろい。

 東映ファン必読。