「闘病」カテゴリーアーカイブ

胃がん その5


ドラッグストア
ドラッグストア=薬局なのよね。忘れてた。

自分の憶えと、同じような境遇の人の参考になればと、書いていきます。

抗がん剤の副作用には大分慣れてきました。

しかし、胃という大きな臓器(実際に摘出分は2kgあった)を失うことがこれほど身体にダメージを与えるとは思いませんでした。

その他の身体の一部、末端や眼球などを失った人も同様に全体のバランスが狂うのでしょう。

食べることはホントに生命活動の基本です。
食えないことはありませんが、その時によってかなり違う。

普通に料理したもの、焼肉、オムライス、チャーハン、等などは今のところ受け付けない・・・
というよりは、食後が怖くて食えません。

なんとかあっさりしたもの。

焼き魚やおばんざい的なものは大丈夫。

調子が良ければ、昼食にはスーパーの小さなカツ丼くらいはいけるのですが、しばらくは動けません。

夜食が特に食えない。パスタ100gで後悔したり。

食いやすいのは果物やお菓子類。

朝食はトースト(ピザ風など)にキーウイとヨーグルト。
ヨーグルトは大事だと思う。


 

とにかく、消化はできても吸収が出来ません。

食ってる割には体重に全く反映しません。ガリガリのペラペラのまんまです。
自分で肋辺りを触ったり、鏡に写したりする度に暗澹たる気持ちになります。

と、いうことで栄養補助食品にも頼ります。

脂肪も筋肉もないので、エネルギーの蓄積ができないのでしょう。
ガソリンタンクのない自動車のようなものです。

仕事中でも常に栄誉補給が必要ということです。

本日はめまいで動けなくなりました。おそらく血糖値がさがっているものと思います。
同時に血圧も176/105くらいになってましたが、どちらの影響で体調不良になったのかはわかりません。

栄養ドリンクも飲んでます。けど、ほぼプラセボ的なものですね。

本日、近所のドラッグストアに行って、栄養ドリンクの前に立った途端、店員の薬剤師であろうお兄さんに声をかけられました。

で、どの栄養ドリンクが良いのかわからんのです、と答えました。

すると、お兄さんは別の棚に案内してくれました。ボクの見ていたところは島の端っこの看板的なスペース。その横に回った棚の島にはたくさんの栄養ドリンク10本セットが並んでいました。
そこでお兄さんが薦めてくれたのが380円の商品。その他のブランド(アリナミンとかね)ものは1,000円前後するのに。お兄さんが言うには、このレベルのものならば、どれでも一緒とのこと。
で、一番安いのを買って、その分錠剤のユンケルとかに購入予算を回しましょうと。

まあ、うまいこと言うなあとは思ったけれど、ユンケルは割りと信頼してるブランドだし、薦めてくれた錠剤も一緒に買いました。
錠剤の箱には一回2錠とは書いてるけど、1錠で充分ですとも言ってくれたし。

そう言えば、ドリンク剤の謳い文句も「タウリン3,000㎎」とか書いてるけども、実際には1,000㎎も吸収出来ませんとかネタバラシしてくれました。

とりあえず、このセットでしばらく試してみます。

あと、痛風発作が出るので止めていたエビオスも一緒に。

胃がない場合の栄養補給について。

又、続けて記録していきたいと思います。

胃がんその後4


コスモス

手術が5/10だったので、本日9/11で約4ヶ月経ちました。

体重は53キロくらい。大体10キロ落ちました。
多分ここから落ちることはないと思われます。
これ以上落ちたらヤバイ。
今でも日常生活の体力ギリギリです。

抗癌剤の影響で常に腹部(胃がないので、胃のあった部分というか)の気持ち悪さに悩まされています。
ずっと重度の下痢に悩まされており、ビオフェルミン+下痢止めの薬も効果がなかったのですが、最近やっと落ち着きました。
と言っても、まだまだ腹部の不調はありますが。
なので外出がつらい。突然発作に見舞われますので。

大体なんでも食えるのですが、量が食えない。
この間も思い切ってラーメン食べてリバースしてしまいました。

あと、少し食べ過ぎる(と言っても普通の量ですが)と、苦しくて気持ち悪くて動けない。
それでも頑張って食べているのですが、おそらく消化吸収する力がないのでしょう。
一向に体重には反映しません。

爪がへにゃへにゃになってきた。
看護師さんに爪の異常はない?と聞かれ、そう言えばとおもってたら、どんどん変になってきた。
凸凹になって、反り返ってきました。
すぐに引っかかって爪が剥がれそうになるので、超深爪ににしています。
反り返っているせいか、深爪にしても痛くはありません。

その前に抗癌剤ts-1の副作用として、つめを含む指先の色素沈着がありましたが、爪自体の異常は副作用のまとめになかったように思います。言っとけよ!

涙目はましになりましたが、かすみ目がひどい。でも医者に言ってもts-1の副作用にそれはないとのこと。
運転がコワイ。信号が霞む。

昨日は数十年部ぶりの小学校の同窓会。みんな元気そうで、癌なのは自分ひとりだけのようでした。
それはそれで喜ばしいことですが、みんなが気を使うので、勢い癌キャラになって、殆どその話ばかりになってしまった。
ガリガリのペラペラの今は出席したくなかったのですが。

数日後にはイレギュラーの受診があります。
ts-1の影響で白血球が減少しているとのこと。
このままでは抵抗力が落ちてヤバイので、次回受診した時に白血球が減っていれば抗癌剤治療を休薬するらしい。
伊達や酔狂で副作用に苦しんでいるのではないので、休薬はしたくないところです。

ネットの情報を見ると、3年経っても体重が戻らない等の内容を散見しますが。
1年後には筋トレとランニングを再開して復活する予定です。

胃がんその後3


ジーベンロックナガクビガメ
もうすぐ里親に出してお別れ予定のジーベンロックナガクビガメ

抗癌剤治療が始まって、服薬の1クールが見えてきました。

TS-1という薬。妙に甘いのが癪に障る。

飲みやすいんだけど、副作用が結構きつい。
副作用の出る人と出ない人。その程度の差も激しいらしいけど。

ボクはそこそこ出てます。吐き気・だるさ・激しい下痢。

体重もどんどんと落ちて、本日は56キロフラット。

倒れる前が63~4キロだったので、7~8キロは落ちました。
大体1割くらいは落ちるらしいので、もう何キロかは落ちそうですね。

ハダカになった時のガリガリぶりには暗澹たる気持ちになります。
特に太ももが細い。去年の秋には大阪マラソンに出ていたのに。
こんな足はボクの足ではない。

首も細くてキモチワルイとか娘に言われるし。

お尻の筋肉も脂肪もないので、風呂屋のタイルに直に座ると痛い。

旨い好物を食べて、一瞬だけ幸せな気持ちになるのもつかの間、少しだけ残った胃が
謀反を起こします。嚥下した途端にまるで
「こんなもん食いたくないわー」という感じで、ものすごい気持ち悪さととともに
本来の仕事を思い切りチンピラのような態度で拒否します。
胃の入り口がデングリ反ったような気持ち悪さ。くプププーという音がなり、食道を通った
食物を入れまいとするようです。

まったく、食べることと飲むことがこんなにつらいとは。

健康は無くしてみて、そのありがたさが分かるものですね。
多分これを言って誰かが頭では分かっていても、おそらく本当に分かるのは健康をなくして
からだと思います。

自分への戒めとしてここに記載しておきます。

抗癌剤TS-1は予定では1年間の服用。しかし、あんまり副作用がキツイと6ヶ月でやめるかも。
どちらの期間でもあまり効果に変わりはないというような検査結果もでているらしいし。

もう少し食えるようになったら、とりあえず山登りからはじめよう。
そして筋トレをしてもとよりかっちょいい体になってやるんだ。

胃がん その後2


紫陽花
今月はボクの誕生月。あじさいが咲き始めています。

胃がんの手術から22日後。

どうも、この1週間ほど傷口及び腹中が痛い。
特に空腹時及び満腹時に痛むようです。

本日退院後初めての外来診察及び術後の説明。

検査後時間が経過したので、前もって予めおおよそのことは電話連絡がありました。

抗癌剤治療をおすすめする旨。

胃は3/4摘出。癌の深度はT2、大きさは5cmほど。

周りのリンパ節も10箇所ほど摘出。
そのうち、4箇所に腫れがみられた。

転移は認められず。

ステージはⅡBとのこと。

再発の可能性があるので、このステージだと、抗癌剤治療が「決まっている」そうです。

高額な薬(TS-1:Wikipedia)ですが、こうなったら仕方がない。

1年間服薬するのですが、半年でも効果に差はないとかも言われているそうです。
結局まだ良くわかっていない。

服薬は来週から。

4wのんで、2w休むパターンだそう。

心配なのは副作用。

  • 吐き気
  • 下痢
  • だるさ

などがあるようですが、どの程度出るかは実際に服用してみないとわからない。

なかには副作用がきつすぎて、1年間続けられない場合もあるようです。

ああ、嫌だ。

って言ってみても仕方がない。

今回、何度も腹をくくってますが(切ったりくくったり・・・)なるようになるしかないです。

あんまりひどいと復職も銭湯もダメじゃないか・・・。

胃がん その後 1


アマガエル
そろそろ梅雨かな。カエルの声が聞こえる。
退院して5日が経ちました。

自宅でおとなしくしています。

どの程度おとなしくしていれば良いのか、ある程度動いたほうが回復は早いのか分かりません。

昨日は観たかった映画を電車に乗って観に行き、ついでに行きたい店などを少し回りました。
体の変化を見つつ。

映画くらいはずっと座ってるので良いだろうと思ったのですが、結構こたえました。

やはり、人間基本は食べることだとつくづく思います。

少し食べるだけで二時間ほど苦しい状況です。胃袋がほとんどないからね!健常時食べ過ぎた時の苦しさが続くわけです。

かと言って、食べないと元気も出ないし痩せてしまう。

数ヶ月間激ヤセするくらいは仕方ないとして、それが何年もというのはなんとか避けたい。
避けたいといってもどうにもならないのかもしれないけど。

今はまだポンコツになった自分の体とどう付き合っていけば良いのか模索しているところ。

時間が経てば・・・どの程度経てば調子は戻るのか、戻らないのか。


本日、病院から術後検査の第一報が入りました。

抗癌剤治療が望ましい、と(電話の又聞き)。

といっても、癌そのものはきれいにとれてしまっているらしい。

もしものときに備えての投薬らしいのですが、詳しくは本日から1週間後の初回外来で確認。

薬飲みたくねーよー。(王様の耳はロバの耳ー的な弱音吐き)

また、凹むよ。この1周間。

胃がん告知 8


長かった(?)入院生活も今夜で終わり、明日の朝には退院です。

この2週間で思ったよりもたくさんの人達がお見舞いに来てくれました。
土日に多いのですが平日にもそれなりに。来てくれる時は結構重なってきてくれるので、幸いバッティングはありませんが、1日中対応するような日もありました。もちろん嬉しく楽しいのですが。

お見舞いに持ってきてくれるものも色々で、入院時よりもかなり荷物が増えています。明日が大変だ。

入院時に持ってきたものに、ノートパソコンがあります。かなり古いiBookなので、ネットワークもないところではDVDを見るくらいしか使えません。

で、映画を見ていたのですが、トムハンクスのロード・トゥ・パーディションの中で少年が本を読んで気を紛らわせるシーンがありました。
そういえば手術を控えた日々、自分も本を読んで気を紛らわせようとしたなあと…。
しかし、全く頭には入ってきませんでした。

で、手術後。手術自体は成功して良い感じなのですが、生体の検査結果がゴールデンウィークのしわ寄せで退院までに間に合いません。
ストレスの持続も限界で、このまま不安を抱えることに自己防衛本能が働いたのでしょう。
元々双極性障害なのですが、どうやら躁転してしましまったようです。ネガティヴなことが全く考えられません。

まぁ、良いのですが、躁は躁でこれもまた厄介なものなのです。

この文章も全くまとまりないし。

なんせ明日は退院だ。寝よう。

胃がん告知 7


1週間経過。
前回もそうだったけど、入院中というのは時間の経過が早いのか遅いのかわからない。

思いの外順調に治癒して行っているようだ。
今日は半分だけ抜歯してもらった。

今回は…
胃を上部1/4だけのこして摘出、腹部を20数センチ切った状態。
お腹そのものより、少しの胃と繋げた十二指腸が違和感ありあり。

手術の翌日には歩かされ、2日後には背中の麻酔の管が抜かれた。3日後には尿カテーテルが外され、4日後には腹部の浸潤液を排出していたチューブとバルーンが外されました。
中でも3日目と4日目の管抜き作業が痛くないんだが生理的に耐えられない感触でした。

病院レンタルの前開きパジャマもTシャツとジャージになり、ヤレヤレという感じ。

なんとか病院食はクリアしているけど、胃がないのに食べるのはなんとも言えず辛いものがある。
この膨満感はどこが感じているのだろう。
食後しばらくは痛いし。

関係ないが、古傷の腰の椎間板ヘルニアが悪くなっているのか、左の太ももがしびれてかなわない。

その他、眠れなくて困る。コリがひどいことが影響しているみたい。今日は眠剤を出してもらおう。

後は、最終に転移のないことが分かればありがたいのだけど…。

胃がん告知 6


手術から4日が経ちました。
ずっと寝っぱなしなので、日にちや曜日の感覚が麻痺してきます。

初日は全身麻酔から覚め、思いの外正気を保っていたようです。
ICUで目覚めたこと時のことも比較的明瞭に覚えています。

何だか時間の経過が早いような遅いような。
手術前から、可能であれば翌日から歩いてくださいとか言われていたので、その通りにしました。
脊柱に麻酔が入ったままなので、割腹の傷もそれほど痛くはないのです。
むしろ、数日後の方がキツイ感じです。
そりゃ縦に20センチくらい切開して、胃を3/4摘出してるんですからね。

摘出した胃の写真を見ましたが、相当なサイズです。多分ミノ換算で20人前くらいあるでしょう。ここにアップするのは控えますが…。

10日に手術して、本日が14日。色んなチューブも抜けてきました。ベッドであまり動けず、逆に大きくなってきたうっとおしい痛みで作文も思うようになりません。これもリアルタイムの貴重な記録かと思い残しておきます。

胃がん告知 5


さて、本日入院です。

手続きを終えて、歯科検診。術後は口腔内が乾燥しやすく雑菌が繁殖しやすいために、念入りに掃除をしなければいけないということで。

そのあとは風呂に入って切る場所(お腹)の常在菌を雑菌する薬を塗るように指示されました。
それと、おへその掃除を看護師さんがしてくれた。オリーブオイルと綿棒で。

いよいよ明日胃袋を取ってしまうわけですが、上手くいくと2/3は残せるそうです。

で、残った胃袋にピロリ菌がいないかどうかの検査協力の同意というのを行いました。もっとも全摘してしまえはピロリ菌もクソもないんですけど。


しかし、しみじみと…。

当たり前だけど、生まれた時から一緒にいた胃袋とあと少しでお別れかと思うと、やはり寂しいですね。
いつも「腹減った」、「腹一杯」、と常に話し合ってきた相棒という感じで、他の臓器とは別格ですからね。

ということで、最後に無理して味噌らーめんとカツカレーを食べた上に病院の夕飯も食べたので、久しぶりに苦しい満腹です。

病気平癒のお守りをくれる人もいるし、知り合いの牧師先生も来てくれるし、もうあとは文字通りまな板の上の鯉でございます。

胃がん告知4


最終のPET検査の結果が出たので、着地点が薄ぼんやりと見えてきました。

結果は少し良い感じでステージIIIAからステージIIAということになりました。

懸念されていた遠隔転移もなく、一安心です。しかし胃の周辺のリンパ節転移は認められるため、3分の2もしくは全摘出になるということです。

どちらにしても開腹してみないと確かなことは言えないらしい。
医者というのは常に最悪のことを言い、可能性のあることはすべて伝えるものなのでしょうか。
その方が良いと言えば良いのですが。

胃癌の専門チームがあり、ボクの担当医はその中の恐らくは一番若い医師のようです。しかし、いかにも誠実に丁寧に説明をしてくれるので安心感はあります。
たまにインフォームドコンセントという言葉を知らないのではないかと疑われるオイシャサマがいますので。

ちなみにこのチームのリーダーも同様の至極丁寧で執刀はしないけど、すべての手術に立ち会うとのことでした。

本日の結果を聞くまでの1週間はほんとに鉛を呑んだような嫌な時間を過ごしていましたので、まさに見える景色が違うということを実感しています。

手術は怖いですが、もうこうなったら文字通りまな板の鯉です。
できるだけ思い悩まずに過ごしていきましょう。

胃を切ってしまったら、少なくともしばらくはちゃんとご飯をたべられません。ということで、初めて二郎インスパイア系のラーメンを食べに行きました。といっても元々量は食えないので、ノーマルなやつですが。
とりあえず塩辛すぎですがこんなもんなんでしょうね。

ちぇりー亭
ちぇりー亭の辛いやつ。全然辛くないけど。