月別アーカイブ: 2013年4月

読書レビュー:三匹のおっさん


いかにもとっつきやすいタイトル。

裏切らないとっつきやすさ。

設定や展開があまりにも期待どおりに進んでいくので、少し小賢しく感じていたのですが、なんだかんだ言ってうまいよね。プロフェッショナルだよね、エンターティンメントだよねという感じに変わって行きました。

「恋愛小説の女王」というキャッチフレーズがあるそうです。そういえば「阪急電車」も超アマアマな内容で、勘弁してほしいところも多々ありました。

本書もそのようなスパイスならぬシュガーとミルクが効いています。読書視線を高校生カップルのフィルターを透しているので、最初は主役だったおっさん達が最終的には狂言回しになってしまうので、結局そうなんかい!という感じ。

おっさんの読者としは、少々不本意かも。

この、ゴールデンタイムのテレビドラマのような(久しく観てないのでわかりませんが)感じだけれども、問題提起も忘れておらず、イジメやサイコ犯罪などを事件として展開させていくあたりはさすがです。

これらをおいしいやさしいソフトでポピュラーな小説として仕上げている所はすばらしい。

読者の裾野を広げることにより、自然と目を背けそうな社会問題をアピールしていく。良質な小説だと思います。

私の好きなテレビ版「ナニワ金融道」も同じ意味で優れていたと思いますが、これは又改めて。

Public Image ltd. LIVE


フライヤー
フライヤー

金閣寺にいる時、福井のS君から電話が入りました。

「P.I.L行きません?」

ああ、そういえば・・・

「なんばハッチ?」

果たしてそうだ、とのこと。

なんか記憶に残ってました。

ピストルズは好きですが、あまりP.I.Lは聴いたことがなく、でも、ジョン・ライドンはステキだ。

変わり果ててるのだろうが。

S君が言うにはチケットが余ってしまったので、行かないか?と。

その他にも彼とはいろいろと話したいことがあったし、お言葉に甘えることに。

S君もバンドでベースを弾いてるのですが、違うバンドの仲間の女子二人と来ることになりました。

サマソニも毎年来てるし、ほんと、凄いパワーだと思います。

特に車で来ているので、ドライバーは彼一人。

逆にイベントが福井であったとして、自分にはとても行けないと思います。

行って来い。

車をなんばハッチの最寄りの駐車場に入れて、開演待ち。

集まっているオーディエンスがかなりカオスです。

ボクたちもそれを形作っているパーツではあるのですが。

ああ、この人は、ロンドン・パンクをそのままに生きてきて軌道修正効かなくてこうなっちゃったんだろうなあみたいな人もちらほら。

かと思えば、なんだ、この爺さまと婆様はみたいなのもいます。

なんか、勘違いして来てませんか?みたいな。

それと、いかにも不良外人みたいなのがちらほら。

バカ外人の一人は、ライブ中にホールの真ん中で一人で煙草吸ってやがりました。

フルハウス状態ではなく、そこそこの観客数。

まあ、この間のサマソニも来てるので、ありがたみはイマイチなのかも知れません。

登場直前
登場直前

さーて、登場。ジョン・ライドン。

「This is P.I.L!!」「ピル」って言ってます。それでいいのかしら。

まず、なんじゃぁ、その衣装は。

コンセプトがまったくわからない。

顔は確かにジョン・ライドンだけど、首から下はお前誰?的な体型。

終演後、その件を連れの女子に聞いたら「デブ隠し」と一言で切って捨てられましたが。

純白の衣装がまるで肥満したマハラジャ。それに真っ赤なベスト。還暦やったっけ?ジョニー。

途中で暑くなったのか、赤いベストは脱いじゃいました。

しかし、元気です。最初から飛ばす飛ばす。

声も良く出てる。あのパワーで余裕で歌いきりました。

歌い終わる度に持参のウイスキー(多分)でウガイ。もしくはガラガラごっくん。

喉ヤケないのかしら。

あと、しょっちゅうステージ上で手洟かみまくり。

ジョニー・ロットンの面目躍如ですなあ。花粉症か?ジョニー。

前の方は結構ヤバイ状態になってたようですが、ボクとS君は後ろの方でゆったり楽しみました。

今度はピストルズ・ナンバーを聴かせてほしいなー。

デジタルサイネージ前
デジタルサイネージ前

雨の金閣


関西に生まれ育って数百年になりますが、実は京都の名所やイベントで見たことないのが沢山あるのです。

多分、「そうだ、京都へ行こう」的な東京の人の方が詳しいと思います。

先日、とある大学の入学式に行くことになりまして、その大学のすぐ上(北)が金閣寺(鹿苑寺)だったのです。

実はこの世界遺産も見たことなかったんですよね。大阪府茨木市育ちの自分達は、小学校の遠足というと奈良のイメージが強い。

あまり京都に行くことはありません。

もちろん、修学旅行で行くには近すぎるし。

その大学(大体分かると思うけど)から小雨の中、傘もささずに歩くこと約15分。

平日でしたが、予想以上に外国人が多い。

今まで京都の外国人といえば、欧米系のイメージがあったのですが、今はやはり中国人・韓国人+東南アジア?が多いです。

もう、何人だかわからない人たちも沢山。

で、このような入場券(?)を400円で購入しなければなりません。

入場券というか御札。処分に困る。
入場券というか御札。処分に困る。

入場の時に、係の人(こういう係も寺男とかいうのでしょうか)がひたすら大声で「One byone! One by one!」と叫んでいるのです。

それが「わん・ばい・わん!!」なので、最初何を言ってるのかわからない。

どうやら、「ひとりづなので、チケットも一人が一枚持て。」という意味らしいのです。

その時は二人連れだったので、ボクが二枚もって「はい、二人分ね。」っていう感じで入ろうとしたのですよ。

普通そうするでしょ?

そしたら、もう一人の寺男?がすごい勢いで今度は中国語で「◯△※◎●!!!」とまくしたてるのです。

いやいや、日本人やから。チャイニーズに見えるか?

なんか、こちらもパニクり気味で、一体ここはどこの国で自分は何人やねんとか思ってしまいました。

中はみなさんご存知でしょうが、順序良く見られるようになっています。

金閣ビュースポットでは、予想通り、誰が撮っても同じように撮れる感じでした。「金閣寺」で画像検索すると出てくる例の角度。

誰が撮っても大体こんな感じなのよ
誰が撮っても大体こんな感じなのよ

そういう意味では最強のフォトジェニックというべきでしょうね。金閣。

それと、これも予想どおりでしたが、このくらいの距離から観るのが一番いいですね。

かなり近くからも観ることができますが、細部まで見えてしまうと、なんか一気にありがたみが薄まってしまいました。

その周回コースのあちこちに土産物が売ってます。

そりゃまあ、観光都市京都の中でも屈指のスポットだから仕方ないけど、入り口出口の一箇所に固めてくれないですかねえ。店とか自販機とか。

いい加減興ざめです。

しかも、ハローキティとかワンピースとかのコラボグッズ。

なんなんだ。今に始まったことでもないけど、こういうのって世界遺産の認定に響かないのかね。

今度は地味な銀閣の方に行ってみたいと思います。

読書レビュー:大阪 下町酒場列伝


奈良生まれ、豊中住みのルポライター、井上理津子さんが紹介する「ぐるなび」登場以前の酒場紹介。

あんまりこだわりはない。

「吉田類の酒場放浪記」的な・・・。

10年ほど前の本なので、すでに閉店したお店もちらほら。

しかも、店主の年齢がかなり高いお店が多いので、店の存続以前に店主が健在であるかどうかが心配。

先述しましたが、「ぐるなび」や「食べログ」ではない、プロの手になる飲食リポートです。

しかし、吉田類さんににしても井上理津子さんにしても、「酒場」というわりには、それほど酒に拘らないような気がします。

井上さんはまだ、銘酒を色々挙げて説明してるので良いのですが、それでもトリビー的なノリで。

(日本)酒・焼酎は銘柄のうんちくなど語るのですが、ビールはやっぱり「トリビー」的な扱い。

それがボクとしては少し残念。

最も、居酒屋や普通の飲み屋に行って、店員に「ビールはなんですか?」と聞いても答えられない場合が多いしね。店側からしてそうなんだから仕方ないか。

アサヒスーパードライには金を払いたくないんです。それだったら第三のなんとかの方を選ぶ。

「ぐるなび」などと決定的に違うところは、料理よりも店の歴史や店主の人となり・魅力なりを紹介しているところ。

これはやはりプロの手になるものでしょう。

煙と宴会の嬌声などが充満しているところは苦手ですが、ふらりと一人で寄りたい店が多数紹介されています。

現在も営業中の店を探して内容が本当なのか確かめに行きたくなる本です。

近頃のたこ焼きについて


最近はたこ焼きがえらく高級なものになってますね。

あくまでも個人的な嗜好ですが、ボクの中のたこ焼きはそのようなものではなかった。

もっとずーっとチープなものでした。

それこそ、「深夜特急」の中で沢木耕太郎がネイティブの人たちに習っておっかなびっくり食べるような、ソールフード的なものです。

なので、築地銀だことか、まあ、食べたことはないのですが、違うんだろうなと。

また、大阪で大阪人が選ぶ一番のたこ焼きらしい「わなか」なんかも、これも食べたことないけど、違うんでしょうね。
(関西での店舗数では「あほや」が圧倒的かな?)

もちろん、両者ともに旨いのであろうとは思います。

旨いんだろうけど、おそらくそれにはまることはないのだろうな、と。

大阪人も最近はたこ焼きの醍醐味を「カリトロ」なんぞと表現したりするけど、自分の中のたこ焼きは特にそんなんじゃなかったしね。

フニャトロ・・・かな?

或いは、売れ残ってて、コゲトロとか。

もっとも、この焦げた奴はオマケでくれたりするんだけど。

しかしこれらは日常のたこ焼きです。

「ケ」の」たこ焼き。

「ハレ」のたこ焼きは少し趣が違って、ちょっと高級。

そう、お祭り縁日のそれ。

これらはちょっと値が張る。

お祭りたこ焼きは置いとこう。

さて、ネットで調べたら、

築地銀だこ・・・6ケ450円

わなか・・・8ケ450円

たっかいなぁ〜。

いや、昔と比べてはいけないけど、自分の中のたこ焼きは3ケ10円だったのよ(´・ω・`)

5ケ10円の噂も聞いたことあるけど。

だから6ケだと20円。

450円だと135ケ wwww  食えん。(アニメ・タイガーマスクの中で伊達直人がたこ焼きを山ほど買うシーンが出てきたのを思い出した。子供の頃貧乏だった伊達直人が、いつか腹いっぱいたこ焼きを食うのが夢だったというセリフを覚えている)

もっとも、このたこ焼きには必ずしもタコが入っているとは限らない。

下手をすると、純度の高い粉モンなわけです。

実際、10年ほど前の豊中・庄内には確か1ケ10円くらいで売ってたし、今でも大正区あたりでは、それに近い値段でオバちゃんが焼いてるし。

たこ焼きがどう進化しようと良い。何度も言うけど、ボクの中のたこ焼きはそうじゃない。

このひたすらチープな、こだわりもプライドもない、ケンミンショーなんかで紹介もされない、ケレンもない、マヨネもかかってない、良いオトナは食べない・・・

で、ところどころソースのついた3ヶ月前の少年マガジンが横にある。

そんな食いもんなのです。

こんなのがありました。なんだこりゃ。パチンコ?
こんなのがありました。なんだこりゃ。パチンコ?