月別アーカイブ: 2012年1月

深夜食堂2…(´ε`;)ウーン…


公式ホームページより

昨年末からTV放送されていたドラマ「深夜食堂2」。

TVドラマをみなくなって何十年か経つが、二年ほど前にシリーズが始まって、はまってしまったドラマでした。

それから原作を揃え、遅々として進まない新刊のリリースを心待ちにしている漫画です。
ドラマのシリーズ1が10作品。今回のシリーズ2も10作品の合計20話です。

前シリーズは全部見られなかったこともあり、DVDボックスを予約で購入。ヘビロテしております。

嫌が上にも高まるシリーズ2への期待。

我が家のHDレコーダは地デジ化と同時に引退。友人に撮ってもらって、年明けと同時に鑑賞開始。昨夜、やっと全話終了しました。

見終わっての感想を一言で表すと「換骨奪胎」。京都の清水寺まで行って墨書したくなるな。

このシリーズは劇場映画の監督が撮るということが又、ウリで、劇場版並の作品レベルとか、訳の解らんというか、失礼な表現がなされています。

セットの完成度や空気感なんかは、確かにそういう表現もわからなくはない。

さて、この「換骨奪胎」ですが。

必ずしもネガティブな表現ではなく、それこそ劇場映画でも良くみられます。

先日公開の「ワイルド7」なんかも観てないけど、おそらくそうでしょう。ハリウッド映画でも散見される。

フォーマットだけなぞって、あとは時代に即するなどの理由でオリジナルな作品にしてしまう。

現在の仮面ライダーなんか、あきらかにそうですね。

問題はそれで成功するか否かということですが。

今回の「2」は残念ながら『否』かなあ・・・。

東日本大震災の影響が随所に見られ、メモリアル的な要素もあることはわかります。

しかし、原作の持つ日常性(ゆるいリアリティ)やドライとウェットがないまぜになった明るいポジティブな諦念というか閉塞感のようなものが・・・ない。

基本的に原作に則った何話かはイイカンジなんですが、最終話とかそれはないやろうという感じ。
オダギリジョーは好きだし良いんだが、他のドラマでやってくれよというか。

メイン監督の松岡錠司さんがインタビューで言ってました。

「フレンチ・コネクションの1と2は拮抗している。違う切り口をぶつけて、前作に遜色のないものにしている。ゴッドファーザーのシリーズもそう。」

いや、まさにそのとおりなんですが、ちょっと冒険しすぎじゃないかな。

観客を置いて行くのも全然問題ないですが、今回は大上段の空振りみたいな気がする。

シリーズ2は・・・DVD購入は見送るかな。少し考えます。

集めようか


あまり、コレクションはすきじゃないので、特になかったのですが、ちょっと集めてみようかなと。

近所の「やまや」は結構品揃えがいい。

ベルギービールが好きです。

それぞれ専用カップがあるので、呑みながら集めてみようかなと思います。

Duvelとは悪魔のこと

ほんとはシメイが呑みたかったんですが、カップが品切れ。

で、これもベルジャンビアの定番のデュベルをチョイス。

このあいだ、テレビで在日フランス人がレアなパウエルクワックのフラスコみたいなカップを普通の日本家屋で使ってたので、これもいいなと思いました。

そのうち、クワックのカップもコレクションします。

本・読書との従属orトモダチ関係について


何日か前のブログ、カテゴリ:カトウワタルの本棚  に

速読についての本のことを書きました。

本自体は読了したけど、肝心の速読のための練習をしなければならない。

ぼちぼちとやってます。なかなかに脳みそが疲れるね・・・( ´ー`)フゥー...

で、本の中に非常にわかりやすい例えがあったので、備忘録的に書いておきます。

あるページに載っていた2つのイラストなんですが、

家来の読書と王様の読書。

家来の読書は、本が王座に掛けており、読書はその前にひざまづく。本主導型。

王様の読書は、当然読者が王座。そしてセリフ「予は時間がないのじゃ」。
で、重要な部分だけを効率的に短時間で拾い出す。全体の20%(パレートの法則)程度理解できていれば良いというもの。

この王様の読書法を習得するために、もう少し頑張ってみよう。

と、このように読んだ本をマインドマップ的に書き出すのも非常に有効ということ。

読書レビュー:ラーメンと愛国 (講談社現代新書) もう一度ラーメンを見なおそう!


ラーメンは大好きです。当然。自分のブログのカテゴリにもラーメンタグ置いてますし。

タイトルは軽めですが、本書の考察と切り口、不可分のない深さは非常に好ましいものです。

日本における、ブームとは言えない「ラーメン」というものの存在意義。

様々な面から分析解説していきます。

まず、(1)戦後におけるアメリカ主導で作られた小麦文化について。

(2)世界を席巻する安藤百福によるインスタントラーメンの発明。

(3)現在のブームともいえる、「作務衣系」と「ラーメンポエム」(著者銘名)

(1)については、学校給食に取り入れられたパンそして急速に需要の伸びたラーメン等の麺類は、米国の余剰米ならぬ余剰小麦の消費国として、日本を利用するという狙いがあったと。

(2)については、改めて安藤百福翁の偉大さをなぞっていきます。

(3)現在のやっぱブームと言っていいい、ラーメン(このラーメンという名称自体がほぼ消えているという)戦争のトレンド。

これが「愛国」に結びつくんですよね。

ラーメン=中華そば

そう、中華料理のイメージなんですよ。昔は。

ラーメン鉢と言えば、あの四角いクルクル柄が鉢をぐるっと巻いた、赤い器。

完全に中国のイメージですよ。

でも、現在のブームの流れはそうではないと。

つまり。

何故か「作務衣」もしくは筆文字染め抜きの黒いTシャツ。コック帽ではなく、タオル鉢巻。なんで腕組み?

壁にはなんか相田みつおを暑苦しくしたようなラーメンポエム。

前述しように「ラーメン」という言葉を使わずに「麺や」とか「麺匠」とか・・・

店名も昔のボーやんみたいな難読漢字のオンパレード。

中国由来のイメージを何故か、過剰に「和」テイストにしてる店が多い。

というとこら辺がタイトルの「愛国」というところを具象化した部分でしょうね。

ほんとに多角的な切り口でラーメン万華鏡という感じの一冊です。

もっとふくらませるんだけど、ラーメン同様、くどいと飽きられる。長いとのびちゃうと。

朝から春から


朝早く、自転車で坂道を登る。

まともに朝日が坂の上から照らしてくれる。
まぶしすぎて、なんも見えん。

昨日からの雪が凍って、キラキラ。

綺麗なんぞといっておれん。危険、滑る。

北国ならば、スタッドレスがマストアイテムなんだろうが、ここら辺りではつもることなんぞ、年一回あるかないか。

なんで、逆に危ないのよね。

自転車も同じく。

折りたたみの小さなタイヤなんで。

えっこらやっこら、坂道を漕いでいると、後方からサイレンの音。

ピーポーじゃなくて、ウーウーと働く車。パトカーだ。

丁度坂を登ったところにバス停がある。

段々と見えてくると、先程のパトカーと救急車が。

あ、事故か。

坂を登り切ると、その全貌が。

どうやら、単車と車の事故らしい。

詳細は不明だが、バス停に座って手当を受けている人が、結構な血まみれ。
血塗れと書いて、ちまみれと読むんだよー。

申し訳ないけど、たまにこういう状況を見て、気をつけるようになるんだねー。

まだ松の内、今年も気をつけよう。

読書レビュー:怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世 戯れて候ふ


麿赤児

名文である。文章の密度が濃いというか、隙がないというか。
京極夏彦的な濃さではなく、より優しく孤高な濃さとも言える。

抜群にリズムが良くて、とっとっとっと読まされる。

脚本も書かれるのだから、プロの文筆家とも言えるがこのような自伝とは又別物。

ガンを克服し、己の来し方をまとめてとどめておこうと思われたのか。
最終章に、稽古中に被災した東日本大震災のことにも触れられているので、より一層その感を強められたのかもしれない。

なぜかあとがきがない。唐突な終わり方だ。
これは続編でもあると期待していいのだろうか。

実際、割愛している部分もあると明記されている。

読みたいです、麿さん。

あまりにも劇的すぎて、ホント?と思えるようなエピソードもあるのだが。この人ならばあるんでしょうね。

語彙の豊富さは文学者レヴェル。非常に好ましいのだが、現在では一般向けにはあまりアピールしないか。その点、少し寂しい感じもする。

最後の方に少しだけ出てくるが、劇団日本維新派。ボクはこの劇団を少しだけ、ほんの少しだけ手伝っていた。現在は維新派となっているようだが。

まだ、バリバリの白塗り前衛だったころ。町田町蔵(町田康)も在籍していた頃。

東の大駱駝艦、西の日本維新派と言われていた。

最初から最後まで、憧れた時代だ。麿赤児さん、ボクよりも大分と世代が上。

まさにボクにとっては理想的演劇人の人生双六。

唐十郎、三島由紀夫、埴谷雄高、池田満寿夫、そして寺山修司。

錚々たる登場人物をさらって描いて、かっこいいなあ。

あの時代の憧れていた東京、新宿あたりが期待通りに描かれている。

この思いは今、「深夜食堂」などに続いているのかもしれない。
と、脱線しかかったところで、まとまらないし、やめておきます。

映画レビュー:力道山・・・正しいウリジナル?


著者 :
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日 : 2006-08-04
プロレスが題材の映画で観られてないのが3本。

「ビヨンド・ザ・マット」「レスラー」そしてこの「力道山」。
「ビヨンド~」はドキュメンタリーなんで除外するとしても、「レスラー」のミッキーロークは完璧にプロレスラーの体を作ってますよね。「お父さんのバックドロップ」の宇梶剛士も頑張ってるけど、背はあるんだが、とてもプロレスラーの体じゃない。

日本人には説得力のある体を作るのは難しいですね。

もちろん、かなりデカイ人もいるけど、一旦大きくなるとつぶしがきかないから、俳優としてはマイナスになるしね。昔で言えば大前均とか。需要が限られてくる。

で、この韓国人俳優ソル・ギョングさん。そこそこ思ったよりいい線いってるかな。
そもそも力道山というのは、小兵だったし。
ただ、実物と比べると、ゴツさのイメージがちょっときつい。

短期間で大幅増量したらしい。そういうのが特徴の俳優さんでもあるそうで。

映画としては評価できない「あしたのジョー」だったけど、伊勢谷友介を始めとするフィジカル面での役作りはすごかったですね。

そういう意味では、死の直前の正岡子規を演じた香川照之も命がけの役作りという感じですごかった。

だから・・・大きくなるのは無理なんで、小さくする方向でいけばいいのかね。日本人。

あと、ソル・ギョングはほとんど日本語のセリフでそれほど違和感なかったので、これもスゴイね。

この映画、プロレスファン以外にそれほど需要があるんだろうか。もう、力道山を知らない若い世代も多いしね。もちろんボクもリアルタイムでは知らない。

近代の日本と朝鮮半島の関係を確認するには象徴的な題材ではある。

今読んでる「血と砂」あたりと比較しても面白い。

韓国の発祥を主張する傾向をウリジナルなどと揶揄することもあるが、力道山は正真正銘の朝鮮半島出身(現在の北朝鮮だが)で、ながらくその事実を隠されていた。

この情報のあふれた時代でそれもナンセンスだし、正しいウリジナルを主張する方が良いのじゃないか。

差別も描かれているが、決してヒステリックではなく、むしろ押さえ気味。

新弟子時代の力道山が叫ぶように歌う、「予科練の歌」は感動的なんだが、実はその裏に秘められていたのは・・・。一筋縄ではいかず、政界進出まで睨んでいたと言われる稀代の英雄の物語。

現役プロレスラーが多数出演しているのも見物。ただし、馬場さん、猪木会長は出て来ません。これが惜しかった。

映画レビュー:ロッキー・ザ・ファイナル


シルベスター・スタローン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2010-06-25

あの名作「ROCKY」を観たのは高校生の時。

ロッキーの着ていた穴の開いたグレーのスウェットが欲しくて探し回りました。当時はいわゆるジャージしかなかったし、トレパン・トレシャツの時代でしたから。

今のトレーニングウェアはカッコいいし、高いですね。CWXだなんだと。

ボクシングなら、ださいオンボロでも様になると泪橋。少しかじったのはそれから10年近くたってから。おそいデビューですね。

オヤジに勇気を与えてくれるという点では非常に(・∀・)イイ!!

オリジナル「ROCKY」は間違いなく名作中の名作。

その間のシリーズは、実はあんまり観てない。別にけなすわけではないけど、オリジナルを越えられないシリーズの典型みたいな気がして。

さて、このファイナル。どうなることか。

んん、いいね。真冬の灰色の寂しいフィラデルフィア。オリジナルに通じる空気感だ。

地味ーに進んでいく中盤あたりまでの丁寧な描かれ方といい、楽しい。好感が持てる。

だが・・・お定まりのトレーニングから試合のシーンまでって、どうだろう。

あれ、それでいいの?それで終わり?(・へ・)

という感想。

総括として。

この映画って、オリジナルを現在の技術を用いて、再構築したかっただけなんじゃないの?と

音楽で言えばセルフカヴァー。

途中まで良かったので、惜しい感が残ります。

にしても、スタローンの血管の浮き方って異常じゃない?